山田洋次監督『おとうと』を観てから、映画でモデルとなった「きぼうのいえ」のことを書いた中村智志の『大いなる看取りー山谷のホスピスで生きる人びとー』新潮文庫を買い求めた。
読み終えたら取り上げるつもりだが、この施設の入居者にシベリアでの抑留体験者がいたので、2010年1月6日の読売に載っていたシベリア関連の記事について書いておく。
戦後シベリア抑留中に死亡したとされる日本軍将兵ら約53000人のうち、埋葬地などの情報がない約21000人について、厚生労働省はロシア側から提供を受ける抑留者延べ約70万人分の新資料と、同省保管の日本側名簿との照合作業を来月にも始めるとという。
一方、1月9日の読売に第2次大戦後、旧ソ連のシベリアやモンゴルに強制抑留された人に特別給付金を支給する特別措置法案が通常国会に提出され、成立する見通しとなったと書いてあった。
生存している元抑留者に、帰国時期に応じて1人当たり25万〜150万円を支給する。政府に対し、強制抑留の実態調査や遺骨収集など、抑留に関する総合的な対策の実施を義務づけることも盛り込む。 元抑留者でつくる全国抑留者補償協議会などによると、生存者は現在10万人を切ったと推定され、平均年齢は90歳近くに達するという。約230億円と見込まれるそうだ。
戦没者慰霊をするという自分の活動は、戦没者に対する感謝というか、戦没者のことを忘れない、戦争を語り継ぐという意思表示でもあるわけだから、ソ連の国際法無視のシベリア強制連行は忘れてはならない重大な戦争犯罪であるから、次世代に伝えていく必要がある。
「きぼうのいえ」の件の人は、それでも帰還できたから運がいいが、亡くなった人はさぞ無念であったろう。
しかし、シベリアの現地を訪れるのは容易ではないので、国内での関連の慰霊碑を調べ、いずれ参拝するつもりだ。
2010年03月04日
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