全国の国道で2015〜24年度の10年間に見つかった陥没・空洞は計1157件に上り、その4割強が半年前の埼玉県八潮市の道路陥没事故のように埋設管などの破損による土砂の「吸い込み」で起きていたことが読売新聞のデータ分析でわかった。地盤の締め固め不足などの「施工不良」も約2割に上った。さらに、1キロ以内で複数起きているケースが半数近くあることも判明。専門家は、国による維持管理の強化の必要性を指摘している。と7月27日の読売(笹本貴子、野崎達也記者)が伝えている。
埼玉県越谷市の国道4号「大間野」交差点では2022〜2024年の間に3回の陥没が起きた。いずれも、鉄製排水管の老朽化が原因で、古い時期に埋められた管などは早急に対応する必要があった。
さらに、過去の工事での締め固め不足が要因とみられる「施工不良」も2割に上ったのは、土木工事での遵守事項を定めた「共通仕様書」の求めが守られていないとして、国交省は「埋設工事では細心の注意を払うよう、工事発注者に呼び掛けていくとしている。
脱ダム宣言という洒落た言い回しで、村を水没させてダムを作るのはよくないかもと安易に納得してしまったのは1983年公開の神山征二郎監督、加藤嘉主演『ふるさと』を観ているからかもしれない。
岐阜県の徳山村が湖底に沈んでしまうのだから、村人だったら、躊躇いというのがあるだろう。
熊本の豪雨水害ではダムの必要性が論じられた。
上下水道、道路、橋梁、トンネルなどの都市基盤は公共事業でメンテナンスも含めてカネがかかる分、政権与党の利権の巣窟となっている。
そこで、野党は安易に公共事業に反対する姿勢に立ちがちであるが、メンテを怠った結果が八潮市の道路陥没事故であり、犠牲者となったドライバーはお気の毒なことである。
2012(平成24)年12月に起きた笹子トンネル天井板落下事故は、重いものを天井に設置すれば、落下するのは当たり前で設計上問題があったとみているが、無論、メンテが重要であることに異論はない。
おバカな政治家が水道事業の民営化だなどと言いだしたことがあるが、民営化されたら、老朽化した管の新設がきちんとされるわけがないし、料金に跳ね返ったら、貧しき民は料金が支払えない。
税金は、上下水道、道路、橋梁、トンネルなど都市基盤整備のために使われるから、富裕層には累進課税で収入に見合った税金を納めてもらわなければならないわけだ。
自動車を作って、一人勝ちのように儲けてきたトヨタ。ほかの自動車メーカーもそうだが内部留保で貯め込んだカネは道路工事に出させることだって考えていく必要があるかもしれない。
国土の強靭化は米国に命じられるままに軍備を増強する前にやらなければならないことである。
語り継ぐ戦争で、博多を訪れた時、博多どんたくに偶々遭遇した。
その博多で、2016(平成28)年11月8日、駅前の道路で陥没事故が起きている。
つまり、道路陥没事故はいつだれがどこで巻き込まれないとも限らないのだ。
自分が陥没事故に遭遇し、自動車ごと転落したらと考えたら、何はさておき、危険個所の工事を大至急始めてもらいたい。
他人事ではすまされない。
2025年08月02日
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