2025年07月31日

プラスチックごみ回収を続け、美しい 海取り戻す

 深刻化するプラごみ問題は、8月にスイスで汚染防止条約の策定を目指す政府間交渉会合が開かれる。

 7月27日の読売(鬼頭朋子記者)が時の人を紹介する「顔 Sunday」で取り上げているのは、地元の愛媛県八幡浜市で20歳から海岸の清掃ボランティアをしてきた岩田功次さん(64)。瀬戸内海など海岸でプラスチックごみを回収する団体を設立し、2dトラック2000台分を集めてきた。
 
 転機となったのは2016年、人がほとんど立ち入らない入江を訪れた時、砂浜が全く見えないほどのプラスチック製品などが積みあがっていた。
 「誰も片づけないなら、わしがやるしかない」と2018年、道路がなく船がなければ立ち入れない離島などのごみ回収を専門に行う「E.Cオーシャンズ」を設立し代表理事を務める。
 回収用の船を購入し、兵庫から沖縄の延べ約250か所で仲間と汗を流してきた。
 重機やトラックも必要で、自治体や企業の支援を受けても「回収すればするほど赤字」だそうな。
 ドローンや衛星写真を使ってごみがたまる場所を調べているが手付かずの場所は無数にある。
 細かく砕かれてマイクロチップスとして流出すれば、もう回収できない。
 浜辺にごみがやってきたときが唯一のチャンス。美しい海を子どもたちに残すため頑張る岩田さん。


 世の中に偉い人、立派な人は数あれど、人がほとんど立ち入らない入江で、座礁の危険やマムシが潜む場所での作業でプラスチックごみを回収する岩田さんと仲間は偉い。エールをおくりたい。
 道端に落ちているごみを自主的に回収している人を見かけると、なんて偉い人なんだろうと感心しきりであるが、業務のように清掃をこなすとなれば、苦労も少なくないだろう。
 一般社団法人を設立。EARTHとCLEANから頭文字を取ったというくらいだから、地球をきれいにするのは今を生きる世代の責任だということが伝わってくる。

 一握りの富裕層がいて、ごみを集める仕事やトイレの清掃などの仕事をしている人たちのことを見下す人間もいたりする。
 若い頃、岡林信康が「山谷ブルース」を歌っていたが、日雇いと呼ばれる労働者が道路やビルの工事現場で働いてくれたから人々の暮らしが成り立っている。

 人がほとんど立ち入らない入江と説明されても、入江の状況に疎いためイメージするのも難しいが作業が困難であることだけは容易に想像できる。

 7月30日、カムチャッカ半島で大地震が起きて津波注意のニュースが今日も流れている。
 入江に打ち寄せる波は、海に投げ捨てられたりした物を連れてきてしまう。

 『うんこと死体の復権』という映画を観ているが、排せつ物に興味関心を持った人物が地中の微生物によって、どのくらいで土に還るかデータをとるために試すドキュメンタリーだった。

 プラスチックは便利この上ない品物だが、地中の微生物には見向きをされない。ということは海中において、も分解されないということになるから、処理に困るわけだ。

 岩田さんと仲間たちの尽力でそのプラスチック類が主となっているであろう入江のごみを収集してもらえることで海がきれいになる。
 有難いことであり、素晴らしいことではないか。
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