「天つゆ事件…量にも質にも気を使う刑務所の食事、その意義とは」というコラム(石浜友理記者)が7月13日の読売にあった。
1963(昭和38)年、東京都府中刑務所。その日の献立は天ぷらで、手違いから一部の居室で天つゆにあらかじめ大根おろしが入れられていた。が、これに「つゆの味が薄くなる」と受刑者がかみついた。一つの居室で始まった騒ぎに周りの受刑者もどんどん同調し、大騒動に発展した。
閉ざされた塀の中にあって、受刑者たちの最大の関心事ともいえる食事。その提供の仕方を誤れば、刑務所の秩序や集団管理の規律が大きく損なわれることを、事件は如実に物語っている。
6月下旬、この日の昼メニューは米麦飯(米7、麦3)と野菜卵いため、マカロニサラダ、にんにくスープ、漬物だ。管理栄養士が栄養や塩分量に配慮して考えた献立で、調理場では、エプロン姿の受刑者25人が約1850人分の食事を黙々と準備していた。
国の刑事施設で1人の食費に充てる予算は1日619円。限られた予算でも肉料理や甘い物を出し、その提供時期をうまく散らすのは、「更生に向けて日々努力させるため」だという。
施設で提供される食事の量などでいがみあう様子は、シベリア抑留中。黒パンの切り方で抑留者が注視する中での分配はそれは厳しいものだった。命に係わることだから、当然といえば当然のことであろう。
食べることが数少ない楽しみだから、受刑者の気持ちもわからなくはない。
明日の投票日を前に、参議院議員選挙の立候補者の最後の演説が各地で繰り広げられている。
東京選挙区にれいわ新選組から立候補している山本ジョージさんは、元衆議院議員で、秘書給与を事務所の経費に流用した罪で実刑判決を受け、服役した過去を持つ。
かつて存在した黒羽刑務所に収容され、受刑者の面倒を見ることが仕事として割り当てられたという。
驚いたことに、受刑者は心身に障がいを持つ人、高齢者など社会的弱者ばかりであったことから、出所後も彼らの面倒を見る社会的な活動家として法務省や厚生労働省と交渉してきた。
ところがあまりにも数が多く、政治の力で解決しなければどうにもならない。と同時にガン告知を受けたガンサバイバーということで、残りの人生を世のため、誰かのために生きようとしていたとき、世の中を変えようというれいわ新選組の山本太郎代表の薦めで立候補した。
語り継ぐ戦争をメインに犯罪被害者支援を訴えてきた自分は、刑務所に収容された経験はないから、究極の犯罪被害者支援である受刑者の更生に力を入れて発信してきても、もう一つ説得力がなかった。
人間一度や二度の過ち、他人には知られたくないことの一つや二つはあるというのが自分の考え方である。
偶々、運が佳くて捕まらなかった、道徳的にはどうもねということなどいくらでもあるから、更生ということが大変重要なことだと認識している。
社会的な弱者に手を差し伸べる政治家なんてほとんどいない現実は、山本ジョージさんのことを知って、この人にはと東京選挙区で何としても当選してもらいたいと考えている。
自分が、あるいは自分の家族が、あるいは親族が刑務所に入ったことがある人はそれなりにあるはずだから、更生を支援する山本ジョージさんの存在がいかに大事か理解できるのではないか。
刑務所の食事で更生を支えてくれている管理栄養士、刑務官のことを知り、サポートが必要な出所者の支援が様々な人の力によって支えられていることから、政治家にも一人くらいは山本ジョージさんのような存在が必要だ。
今後の活躍にエールをおくりたい。
2025年07月19日
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