2025年07月12日

日中正常化 支えた「証人」 周斌さん追悼

 元中国外務省日本語通訳・周斌さんが4月3日、90歳で亡くなったことで7月10日の読売(吉永亜希子記者)が「追悼抄」で、「日中正常化支えた「証人」という見出しでその業績を称えている。

 1972年9月の日中国交正常化交渉で中国外務省の日本語通訳を務め、その後も日中交流を支えた。
 9月25日、最終交渉のために田中角栄首相と大平正芳外務大臣が北京を訪問した。 
 夕食会での田中首相の「我が国が中国国民に多大のご迷惑をおかけした」というスピーチが言葉が軽すぎると中国側から猛反発した。交渉の決裂を回避するため、その2日後、大平外務大臣と姫鵬飛外相は、万里の長城に向かう車中で2人きりの協議を行った際、ただ一人の同席者として、周恩来首相の指示により通訳として指名された。
 大平外務大臣は自身の戦争体験を交え、心情を率直に語っていた。「この政治家なら信頼できると感じた。
 「中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」ということで、日中外相による膝詰めの協議は日中共同声明の調印に結実した。
 52歳で外務省を退職後、体験を語り続けた。
 晩年は「日本は第二の故郷」と語っていた。


 集団的自衛権行使の安保法制が対米追随の自民党、公明党政権によって2015年、制定れてから、戦争前夜とも呼ばれる今日、岐路に立つ日本では、参議院議員選挙の最中である。
 国民主権から天皇主権に、個人的人権を制限し、国家主義にと戦前の日本に戻そうとする参政党の支持率が上がっているとメディアが伝えている。
 アジア太平洋戦争の反省もない人たちが日本人ファーストだと叫んでいる独裁者に同調する様子に寒気がしてくる。

 覇権争いを繰り広げる米国と中国、両国と関係が深い日本は米国追随型の政治外交を改める時が来ている。
 中国が台湾を統一しようと目論み、米国は中台戦争が今すぐにでも始まりそうだと煽り、その時、米軍に代わって日本の自衛隊に戦わせようとしている米国の思惑のとおりにさせてはならない。

 日本の隣国といえば、朝鮮半島は無論の事、中核をなすのは中国とロシアであり、この両国とは戦争にならないように対話を欠かしてはならない。

 参議院議員選挙で神奈川選挙区から立候補しているれいわ新選組の三好りょうさんは元外務省職員で米国に留学して英語を、台湾に留学し中国語を、外務省ではロシアの大使館で働いたことでロシア語がしゃべれる。
 日本との関係が難しい中国とロシアの言葉がしゃべれるということは、対話を重ねる必要がある政治家にとって、鬼に金棒である。
 
 言葉がしゃべれるといえば、日中間で通訳として橋渡しをしてくれた周斌さんの存在は大きい。
 日中国交正常化で日本の田中角栄首相と大平正芳外相と中国との交渉の橋渡しをした時の通訳として知られているが、大平外相の戦争体験や日中戦争での日本の加害者と被害者の立場を乗り越え、何とか、国交正常化をしたいと願う日本側の気持ちをよくぞ理解してくれ、うまく橋渡しをしてくれたものだと感謝している。

 米中の覇権争いに絶対日本がまきこまれてはならない。
 米国の顔色ばかり見ていないで、隣国中国やロシアとも友好関係を大事にしようとする政治家、それが、れいわ新選組の山本太郎代表であり、神奈川選挙区から立候補しているれいわ新選組三好りょうさんである。

 米国の戦争に巻き込まれないためにも、三好りょうさんが活躍できる場を与えてやりたい。
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