2025年05月25日

豊島区などの城北、中野区などの山の手大空襲

 ウクライナへの侵攻、侵略戦争で攻勢を強めるロシアが米国のトランプ大統領の仲介による停戦に応じようとせず、ドローンなどを使った空爆攻撃の手を緩めないことに心を痛めている。

 空爆、空襲といえば、戦後80年経っても消えないのは、東京をはじめとする空襲、空爆の恐ろしさである。 
 その東京で隅田、江東などの下町への米軍による空襲空爆が語り継がれてきたが、実際は下町ばかりか山の手地区も空襲、空爆攻撃で多くの犠牲者がでている。
 東京大空襲のうち、豊島区などの城北地区を4月15日、山の手の中野区を5月20日のそれぞれ読売が伝えている。

 1945年4月13〜14日の城北大空襲では現在の北区にあった陸軍兵器工場を狙ったとされ、300機以上のB52が豊島、板橋、北区などを空爆し、豊島区で778人を含む死者約2500人、被災家屋約17万戸に達した。
 空襲の体験者二人が紙面で空襲、空爆の惨状と恐ろしさを語っている。

 1945年5月25日から26日の山の手地区への空襲空爆では中野区では400人以上が犠牲となり、約2万の家屋が全焼するなどした。
 中野区立総合体育館内の平和資料館で被害を伝える写真などの展示が22日まで開催された。
 中野区にある成願寺には当時の防空壕が今も健在である。


 戦後80年、日本国憲法9条に守られ、お陰で何とか米国の戦争に巻き込まれず平和な暮らしをすることができた。奇跡だと言っても過言ではないかもしれない。

 団塊の世代の一員であるから、1950年に起きた朝鮮半島での戦争は直接は知らない。
 学生時代ベトナム戦争の最中に在日米軍基地でアルバイトしていた時、米兵の住宅の草むしりをしたことがある。そのとき、米兵の連れ合いに朝鮮半島出身者が少なからずいて、どうしてなのか考えた時、朝鮮半島での戦争が頭に浮かんだ。

 ベトナム戦争は米軍が沖縄の嘉手納空軍基地から出撃し、空爆したと耳にしている。
 だから、日本がベトナム戦争とは無関係とはいえないかもしれないが、日本の自衛隊が直接戦争したわけではないということで、罪悪感がさほどあったわけではない。
 それでも、ジャングルに隠れている南ベトナム民族解放戦線(ベトコンと米兵は呼んでいた)の兵士をあぶりだそうと米軍がダイオキシン入りのナパーム弾を落としたから、ジャングルを焼き払っただけでなく、奇形児がたくさん生まれた。

 中東では、度重なる戦争で米軍による空襲、空爆が常態化し、今、その米軍の後ろ盾でイスラエルがガザ地区で空襲、空爆で街を破壊し、多くのパレスチナ人を殺害している。

 わが国にも大いに影響を及ぼす米軍の戦争で、米兵がたくさん死んだり、傷痍軍人になったことから、米軍はもう、直接戦争できない状態になっているというのは、中東の問題に詳しい国際政治学者で放送大学名誉教授の高橋和夫さんだ。
 だから、米軍は代わりに自衛隊に戦争をやらそうとしているというのだ。

 日本への空襲、空爆が80年前のことだなどと考えている場合ではないのである。
 靖国神社にA級戦犯が合祀されてから、靖国神社にばかり行きたがる保守派の政治家がいるが、みな親米で、米国の思惑を知ってか知らずか、戦争に巻き込まれそうになっていることを危険だとは考えていないどころか、防衛費を増やそうと企む。

 米国の戦争に巻き込まれないようにしないとだめだと明確に発言しているのはれいわ新選組の山本太郎代表や神奈川選挙区から参議院議員選挙に立候補を予定している三好りょうさんたちである。

 戦争に巻き込まれ、空襲、空爆をされたら、木造住宅が多い日本はダメージが大きすぎる。
 戦争をしないように外交努力がいかに大事かもう一度考え直すときだ。
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