今回の事業で同研究所は、「AI―OCR」と呼ばれる技術を活用する。OCR(光学式文字読み取り装置)は文書を撮影した画像から文字を認識し、テキストとして出力する。これに人工知能の学習機能を組み合わせ、くずし字などの読み方を学ばせる。
防衛省は初年度の2025年度当初予算に7000万円を計上し、委託先の事業者を選定する。
同史料室には、肉親の戦争体験を調べるために足を運ぶ人も多い。菅野直樹室長は「テキスト化は長年の悲願だが、人の手で行おうとすれば天文学的な時間が必要だった。より多くの人が、戦争について考える基礎となる史料にアクセスできる環境を整えたい」と話す。
4月21日の日本軍の膨大な史料を収蔵する防衛省防衛研究所が、人工知能(AI)を用いて史料をテキストデータ化し、ネットで公開する事業に着手する。戦前・戦中の史料には、手書きの「くずし字」が含まれ、熟練者でなければ判読困難なものが多い。テキスト化により、先の大戦での部隊ごとの動きや政策決定の過程がたどりやすくなるほか、歴史上の「新発見」も期待される。と4月24日の読売が夕刊1面トップ記事で伝えている。
今回の事業で同研究所は、「AI―OCR」と呼ばれる技術を活用する。OCR(光学式文字読み取り装置)は文書を撮影した画像から文字を認識し、テキストとして出力する。これに人工知能の学習機能を組み合わせ、くずし字などの読み方を学ばせる。
防衛省は初年度の2025年度当初予算に7000万円を計上し、委託先の事業者を選定する。
同史料室には、肉親の戦争体験を調べるために足を運ぶ人も多い。菅野直樹室長は「テキスト化は長年の悲願だが、人の手で行おうとすれば天文学的な時間が必要だった。より多くの人が、戦争について考える基礎となる史料にアクセスできる環境を整えたい」と話す。
4月21日の読売夕刊が「よみがえる空襲の痛み」「都が90年代に収録 常設展へ」「証言、今こそ多くの人に」という見出しで米軍による東京大空襲で被害に遭った人たちの証言映像が、30年の月日を経て江戸東京博物館の常設館で公開される。と伝えている。
戦争史料 AIでデータ化と東京大空襲の証言記録常設展化共に「戦後80年、昭和百年」というタイトルで読売が力を入れている連載である。
人は偉そうなことを言っても、親を選べないし、生まれた時も選べない。
死にたくなくともお迎えが来れば、嫌でも行かなけれならない。
昭和100年、戦後80年の2025年、アジア太平洋戦争を語り継ぐことに力を入れている読売が戦争史料を最新のテクノロジーでデータ化することで検索が容易になるという素晴らしいニュースを伝えている。
昭和に生まれたと言っても、戦後生まれの団塊の世代の一員であるから、タッチの差で戦争からは逃れられた。
父親は明治生まれ、母親は大正生まれ、二人の年の差は15歳。
父親は召集され、派兵されたのが南方のスマトラ島だったからか、無事、宇品港に帰ってきたらしい。
そこで、米軍の原爆投下で惨禍の街を見ているはずだったが、東京でオリンピックが開催された年の翌年に病死している。
戦争のことは何も教えてもらうことなく、旅立ってしまった。
敗色濃厚となった東京では1945年3月10日を含め、大空襲で多数の死者が出て、経験者が90年代にその惨禍を証言していたが、東京都は公開しようとはしなかった。
しかし、戦後80年経って、証言から30年経過してしまったが、ついに、証言記録を常設展で公開することになった。
戦争の史料、戦争の証言共に平和を維持するために重要かつ価値がある。
さらに言えば、公開されてこその価値であるから、検索が容易で、手書きで読みにくい資料も読みやすくして公開してくれれば、戦争の証言と併せて語り継ぐ戦争としての役割を今以上に果たしてくれそうだ。
戦争のことを何も語らずに旅立ってしまった多くの人たちがいるが、残されたものは公開することで、戦争について知ることができる。