2025年02月25日

プーチンの思惑通りの停戦では真の平和は取り戻せない!

 昨日、2月24日でロシアがウクライナに侵略してから3年ということで、購読している読売が伝えているウクライナの人々の様子と米国の大統領に復帰したトランプ大統領がロシアとウクライナの停戦の仲介をロシアのプーチン大統領の主張を丸呑みする恐れがあることを取り上げた。

 アジア太平洋戦争でその米国と戦い、敗れてから80年と節目でもある2025年だから、語り継ぐ戦争の立場から書いたことが不十分で、自分の思いが伝わらなかったのではないかということで補足しておく。

 米国とロシア、それに中国は超大国として、この間、やりたい放題のことをやってきた。
 日本のアジア太平洋戦争も含めた第二次世界大戦では、ドイツが分断され、ポーランド、チェコ、ハンガリー、ブルガリア、ユーゴ、バルト三国などがロシアの前身ソ連の支配下におかれ、ウクライナなどはソ連邦の共和国に組み込まれてしまい東西対立の冷戦時代が始まった。
 米国は1948年イスラエルをパレスチナに建国することを支援し、その後の地域紛争の火種のもとをつくった。
 1950年には朝鮮戦争でソ連中国と対立、朝鮮半島を分断させた。
 その後もベトナム戦争、中東戦争、アフガニスタンと戦争ばかりやってきた。
 ソ連だって、米国の前にアフガニスタンでイスラム原理主義のタリバンと戦争をして敗退している。

 中国はチベットを併合し、新疆ウイグル族など少数民族を弾圧し、経済発展すると今度は、覇権主義を丸出しに香港で市民を弾圧し、台湾を統一すると言い出し、日本の尖閣諸島を強奪しようと虎視眈々と狙っている。

 ところが、ソ連にゴルバチョフ大統領が誕生し、やがて、ソ連邦が解体し、東欧圏と呼ばれていた国が独立し、欧州はEUとして統合され、独立した東欧圏の国もNATO(北大西洋条約機構)に加盟し、祖国防衛のために共同歩調がとられるようになっていく。

 ソ連邦が解体し、共和国の一員にさせられていたウクライナは東欧圏の国とは異なり、ロシアとの関係が深かったことからNATO加盟を訴えていたが、認められないうちに、ロシアがウクライナの動きを阻止しようと侵略戦争を始めた。

 以上が、ウクライナとロシアの関係であるから、ウクライナという国家を消滅させたいプーチンの思惑はクリミア半島を強奪した時、米国などがその事実を認めたことから、侵略戦争を始めたのである。

 米国のトランプ大統領は侵略したロシアは悪くない、自らの独裁者を思わせる態度は棚に上げ、こともあろうにウクライナのゼレンスキー大統領を独裁者呼ばわりするなどまるでロシアの回し者みたいな態度で和平への仲介を目論む。

 クリミア半島を奪われたウクライナが祖国防衛のためにNATOに加盟しようとしていたのにロシアを恐れる米国と欧州が認めようとしなかったからウクライナはロシアに侵略されてしまった。

 プーチン大統領がウクライナのNATO加盟を認めないことを停戦の条件にするなら、せっかく停戦しても、再び戦争が始まることは目に見えている。
 何故なら、プーチン大統領はウクライナの消滅、ロシア化を狙っているからだ。

 トランプ大統領のロシア寄りの姿勢では、ウクライナの恒久平和は考えられない。
 米国は武器援助の凍結をちらつかせ、ロシアは強奪した領土は返還せず、NATO加盟は認めないというウクライナに事実上の降伏同様の停戦条件であれば、自分がゼレンスキー大統領の立場だったら、絶対に降伏しない。
 第二次世界大戦で、レジスタンス運動ということで、多くの市民が戦った。ゲリラ戦を続けてでもプーチン大統領に隷従しないようにウクライナの人たちが戦う限り、見捨ててはならない。

 北方領土を強奪されたままの日本は、ウクライナと共に戦う気持ちでウクライナを支援していく必要がある。  
 満州で日本人女性がソ連兵に滅茶苦茶に性的暴行され、シベリアに抑留された人たちが収容所で斃れていることを思えば、ソ連、ロシアに借りを返さなければ、死んだ人たちは浮かばれないではないか。
 原爆を日本だけに使った米国が信頼できるかどうか、ウクライナへの米国の姿勢でわかる。
 自分が反露、反米であることが間違っていないことが明らかになるはずだ。
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