2024年12月23日

再審制度見直し本格化 法制審 来春にも諮問検討

 確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しについて、法務省が早ければ来春にも法制審議会(法相の諮問機関)への諮問を検討していることが判明した。とメディアが伝えている。

 毎日新聞(三上健太郎記者)や12月21日の読売によれば、現行の再審制度には請求後の具体的なルールが整備されておらず、「証拠隠し」や審理の長期化を招く要因となっているとの批判があった。法務省に設置された有識者協議会の議論を踏まえ、具体的な諮問内容を判断するとみられる。

 刑事手続きを定めた刑事訴訟法には500を超える条文があるが、再審に関する規定はわずか19条にとどまる。刑訴法が1948年に制定されてから、再審制度に関する規定は変わっていない。

 刑訴法には、再審を請求した後の証拠の開示方法や審理の進め方といったルールが定められておらず、裁判所によって運用が異なる「再審格差」が生じているとの指摘があった。

 日本弁護士連合会は23年、証拠開示のルール整備や再審開始決定に対する検察側の不服申し立ての禁止を盛り込んだ刑訴法改正案を公表し、見直しを求めてきた。法務省はこれまで法改正に慎重な姿勢を示してきたが、近年、再審開始決定が相次いでいることを踏まえ、見直しに向けた議論は避けられないとみている模様だ。

 法務省には現在、刑事手続きのあり方を検討する有識者協議会が設置されていて、11月に再審制度の議論に向けた論点を整理した。年明けにも次回会合を予定している。


 2024年12月17日発行、「えん罪・名張毒ぶどう酒事件・東京の会 ニュース」が手許に届いている。
 年末カンパの呼びかけがあったので、早速、今朝年末カンパとして3000円送金してきた。
 名張の毒ぶどう酒事件の再審開始請求を支援してきたから、こうして折々会報が送られてくるのだ。

 会報と一緒に同封されてきたのは『いもうとの時間』という映画のパンフレットで、一審無罪だった奥西勝さんが二審以降で死刑にされてしまい拘置所で処刑を待つ時間が過ぎてゆくままに、病気で八王子の医療刑務所で死亡したことに伴い、再審開始請求の訴訟を引き継いだのが妹の岡美代子さんだった。

 岡美代子さんは94歳。再審開始請求を引き継げるのは、配偶者、直系の親族、及び兄弟姉妹に限られているから、残された時間がないということで、岡美代子にスポットを当てた映画が1月4日から、東京は東中野のポレポレ東中野で上映されるから、ぜひ、鑑賞してほしいという要請だった。

 映画の詳しいことは観てから書くつもりである。
 「兄の無実を信じて64年―いつか真実が分かるその日まで『いもうと』は生きる。」「冤罪事件の理不尽さと、その苦悩を炙り出す東海TV『名張毒ぶどう酒事件』シリーズ”最終章”」というコピーに触発されて一人でも多くの人に観てもらいとの思いを込めて紹介した。
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