「就活セクハラ深刻」「ホテル連れ込まれそうに」「大量に酒を飲まされた」「採用難 社員と学生の接触増」「性的関係強要 被害者の2割」という見出しで、繰り返される就活生へのセクハラに大学は学生に自衛を呼びかけ、企業も対策に力を入れていると12月7日の読売が夕刊で伝えている。
性犯罪やセクハラの被害者が、所属する企業や団体に十分な対応を取ってもらえなかったり、周囲から嫌がらせを受けたりする「二次被害」に声を上げ始めている。と「性被害二重・三重苦しみ」「所属先 不適切な対応」「ネット上 やまぬ中傷」という見出しで11月25日の読売が性犯罪被害者の二次被害について伝えていた。
2019年2月、大手ゼネコンの大林組の社員が就活生に対する強制わいせつで逮捕されたことで、注目されるようになった就活生に対するセクハラはその後、さらに深刻な状況となっている。
就活時のセクハラに対し、就職してからも性犯罪やセクハラの被害を受ける女性たち。
被害を受けた女性が所属する企業や団体に十分な対応、ケアを取ってもらえなかったり、周囲から嫌がらせを受けたりする「二次被害」を訴えたのは元自衛官の五ノ井里奈さんで、その勇気ある行動に感服する。
さらに、本来正義の味方でなければならない検察のトップ、大阪地検のトップ検事正による部下の女性検事に対する性的暴行事件でも、被害者の女性が勇気を振り絞って、加害者を告発しただけでなく、周囲からの二次被害について記者会見でその苦しみを訴えている。
犯罪被害者支援を訴える立場から、性暴力、セクハラを糾弾しているだけでなく、もともと「自由のために」発信している立場であるから、女性の自由と尊厳を奪う性暴力が許せず、書かないではいられない。
女性に対するセクハラや性暴力、さらに、二次被害がここにきて急増しているわけではないだろう。
世の中には、弱い者いじめ、女性に性暴力をするような卑怯者は一定数いるはずで、目立ってきたのは、五ノ井さんのような勇気ある女性が立ち上がったからで、「#MeToo」運動が世界に広まったことが大きい。
『SHE SAID シー・セッド その名を暴け』を観て、勇気ある女性が立ち上がったことで「#MeToo」運動が広がりを見せ、多くの被害者女性に勇気を与えたに違いない。
声を挙げることは大変である。
リスクも少なくないだろう。
それでも泣き寝入りしていては女性の社会進出は進まず、国はよくならない。
住みよい社会は女性が安心して生きていける社会であり、普通の男なら女性に性暴力したり、セクハラなどしない。
卑怯者が跋扈する社会は住みよい社会とはいえない。
ハラスメント教育にもっと力を入れる必要がある。
2024年12月18日
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