がんばっている人を紹介する読売の「顔 SUNDAY」4月21日は、「地元食材生かし持続可能性追求」という見出しで、アフリカ・マラウイで食堂運営をしている草苅康子さんだった。(笹子美奈子記者)
地域開発の研究の傍ら、地元民の、地元民による、地元民のための食堂[ZATHU(私たちの)」運営に携わる。手頃な価格設定で、地元食材で作った定食を提供する憩いの場となっている。
国際開発の仕事に従事し、アフリカ4か国で暮らした。2021年、再訪した初の海外赴任地マラウイもまた新型コロナ禍に喘いでいた。
「外部に依存せず生計を多角化し、地元で生活の糧を得られる持続可能な仕組みが必要」だった。
青年海外協力隊OBらがコロナ禍のアフリカ支援のため発足させた一般社団法人「A-GOAL」のマラウイ支部リーダーとして食料自給に取り組んだ。
仕事のない観光業者、サッカーチームの子どもらが農業指導を受け、やせた土を耕し、集めた堆肥で野菜を育てた。野菜は失業者や孤児に無料で配った。
「たくさんとれるようになった野菜を付加価値をつけて活用。コロナ後の村の新たなあり方を模索する場を作る」
クラウドファンディングで集めた資金で22年8月開店。雇用創出と職業訓練にもつなげている。
「その土地のアセット(資産)を生かし、自発的に生計を向上させたい。埋もれた資産に村人が気づき、誇りを持ってほしい」と願う草苅さん。
マラウイといえば、自力で風力発電を起こした少年の実話を映画化した『風をつかまえた少年』を2019年に観て、アフリカ最貧国の一つであることを知った。
14歳の少年が風力発電装置を製作した当時、人口の2%しか電気が使えなかったというのだから、貧しさは想像を超える。
そのマラウイで地元食材を生かし持続可能性を追求し、食堂を運営するのが日本人だったと知って驚いた。
その日本人草苅康子さんのことを知り、適応力の高さにさらに圧倒された。
食堂より、食料自給に取り組んだことを高く評価する。
サッカーチームの子どもらが農業指導を受け、やせた土を耕し、集めた堆肥で野菜を育てた。
このことこそ、持続可能性追求の原点であり、一番大事なことである。
ソ連、米国が介入したアフガンで、結局イスラム原理主義のタリバンが戦争に勝ち、イスラム教義を自分たちの都合よく解釈し、女性を差別する酷い社会になってしまった。
そのアフガンで医師中村哲さんが医療以前に栄養をつけることが必要だと灌漑用水を敷設する事業に取り組んだことが頭に浮かぶ。
イスラムのテロリストの凶弾に中村医師は倒れ、恩を仇で返すイスラムの人に自分は距離を置くようになった。
中村医師のことを思えば、マラウイで野菜を作るとき、水が必要になるはずだが、その辺のことが書いてないので不明ながら、野菜が採れるようになったことは大いに喜ばしい。
貧しい、食べることができないままでは生きていかれない。
まず、食料の確保が第一で、ために、土づくりから始まる。
そういう土地で日本人草苅さんが頑張ってくれていることを知り、エールをおくりたい。
あなたは偉い。
誰にでもできることではない。
持続可能性をこのまま追求してほしい。
2024年04月23日
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