2024年04月14日

「国消国産」で食料自給率を高めるために

「自分たちの国で食べるものは、自分たちの国で作ろう」をテーマに、全国農業協同組合中央会(JA全中)と読売新聞教育ネットワーク事務局が全国の子どもたちからアイデアを募った「国消国産アクション」の大賞受賞者ら3人が決まり、3月12日、大賞受賞者が表彰された。と4月9日の読売が教育・投書の紙面で伝えている。

 国消国産アクションは、読売新聞社が進める「くらしにSDGsプロジェクト」の一環。パートナー企業のJA全中が募集し、160件のアイデアが寄せられた。

 大賞の大妻中野中2年中山夏寿さん(14)は、地方移住に興味のある人に向けた体験ツアーや学校での農業体験を提案。準大賞の目黒区立五本木小5年生茶谷心音さん(11)は国産食品を給食で使うメリットを漫画で解説。同じくさいたま市立植竹小学校5年岩永侑太さん(11)は無職の人に農業の仕事を紹介することを提案した。


 「地産地消」という言葉が使われるようになって久しいが、「国消国産」という言葉はあまり聞いたことがない。
 意味は通じるので、食料自給率を高めなければならないと発信してきた立場としては、嬉しいことだ。

 中学生や小学生が国消国産の農産物に関心を持ってくれているのは素晴らしいことで、もっと、多くの生徒たちから応募があるようになればさらに素晴らしい。

 小学5年生が無職の人に農業の仕事を紹介すると思いついたというか考えたことには感心しきりである。

 江戸時代は池波正太郎『鬼平犯科帳』でお馴染みの火付け盗賊改め方の長官鬼平こと長谷川平蔵が無宿人を石川島に作った寄せ場で働くようにしたという話が伝わる。
 無宿人、今でいえば住所不定ということになろうか。住所不定ではきちんとした職にありつけるわけもなく、無職ということになりがちだ。

 住所不定、無職となれば、警察からは当然のように職務質問されそうだし、犯罪予備軍とみられがちである。

 しかし、無職とはいうものの皆それぞれ事情を抱えて生きているわけで、働きたいけど働く場がない人がいる一方で、生来の怠け者で働く意欲がない輩だっている。
 重要なのは、働く意欲がある人には働く場を与えてやることである。
 当然、自分で探せるくらいならだれも苦労はしないが、特別のスキルというか特技、技術でもない限り職にありつけるのは難しい。
 そこで、やる気さえあれば、誰にでもできそうな農業に目を付けた小学5年生の慧眼には恐れ入るばかりである。
 ところが、口さがない知人から道楽だと揶揄されながら有機無農薬での野菜作りをしている自分から見れば、農業は誰にでもありつける敷居は低い職種であるが、頭を使う仕事で、大自然相手だから甘くはないのである。
周囲のフォローが必要であることを助言し、思いついた内容の素晴らしさにエールをおくりたくなった。
posted by 遥か at 09:36| Comment(0) | TrackBack(0) |
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