2023年11月09日

土鍋原料が調達難 鉱石にリチウム含むため

 国産土鍋の8割を占める三重県の特産品「 萬古焼ばんこやき 」が、原料の鉱石「ペタライト」の調達難に直面している。リチウムを含むため、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池の材料として世界的に需要が高まっており、争奪戦に巻き込まれた。製品価格が高騰する可能性もある。と11月5日の読売(増実健一、河野圭佑記者)が伝えている。

 萬古焼は三重県四日市市などでつくられている伝統的工芸品で、土鍋は主力製品だ。地元の製造業者でつくる「萬古陶磁器工業協同組合」によると、ペタライトは陶器の耐熱性を高める効果があり、1959年から粘土に混ぜて土鍋を焼いている。原材料の4割程度を占めるという。

 異変が起きたのは2022年春。ペタライトの主要産地であるアフリカ南部ジンバブエのビキタ鉱山が中国企業に買収され、輸入がストップした。EV開発競争の激化が背景にあるとされる。

 萬古焼の土鍋は3000〜1万円程度のものが多く、同組合の熊本哲弥理事長は「採算が取れず、値上げせざるを得ない」と頭を抱える。

 
 鍋料理に土鍋は必需品で、鍋料理の回数が少ないわが家でも、鍋料理のときは土鍋の出番となる。
 若い頃から陶器や磁器を眺めるのが好きで、50代の頃、ひとりでは何もできない意気地なしの自分は、連れ合いに頼み一緒に陶芸教室に通ったことがある。

 高等学校の教員を退職後、益子焼の窯元で修業したという師匠は自分より一回り上の穏やかな好々爺みたいな人物で、初心者の自分は手回しのろくろで形を作り、師匠が焼いてくれるということで、ほんの少しばかり陶芸気分を味わっただけだったが、体験できてよかったと今でも思い出す。
 師匠は、茨城県の常陸大宮だったか常陸太田だったかに窯を造り、薪で焼いてくれるので出来上がりがとても楽しみだったし、想像を超えた火の芸術作品が何だかとても気に入った。
 師匠が益子焼の陶器市に出店するというので、連れ合いが運転するパジェロで行ったことがある。
 結局、師匠の作品を買い求めることになったのだった。

 土鍋も師匠の作品を買い求めて使っているが、自分の湯飲みは自作の品を使っていたが、落としてしまい、今は、知人の奥方が手作りした陶器の夫婦湯飲みを使っている。

 陶器であれ磁器であれ眺めるのは好きであるが、原材料には関心が低かったので万古焼の名前を知っていても、リチウムが含まれた鉱石ペタライトが関係しているなどとは思いもよらないことだった。

 語り継ぐ戦争、戦没者慰霊のための行脚では土産に陶器や磁器の盃などを買い求めてきたくらいで、時間があれば、陶芸をもう一度やりたい気持ちはあるが、同じ土いじりでも、有機無農薬での野菜作りが忙しく、時間がつくれそうにない。

 蔵を解体する前に整理した時、皿がたくさん出てきたが、素人目にはなんでも鑑定団に出せるような皿ではないように見えたが、骨董屋は有り難いことに全部持って行ってくれた。
 「古ければいい」と言っていたらしいが、蔵の建築は昭和の初めで、祖父母は戦後すぐに亡くなっているので80年くらいは経っている、

 土鍋に限らず、伝統工芸品が廃れてしまうのは寂しすぎるので、何とか次世代まで伝承していってほしい。というわけで、なんとか土鍋を造り続けてもらいたいと願っている。
posted by 遥か at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統芸能、伝統工芸
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