2023年10月04日

不登校過去最多の約29万9000人 居場所作り急務

 学校現場の様々な課題を把握するため、文部科学省が実施する「児童生徒の問題行動・不登校調査」の2022年度の結果が判明した。
 不登校の小中学生は過去最多の約29万9千人。前年度比22・1%の大幅増となった。うち学校内外の専門機関に相談していない児童生徒も過去最多の約11万4千人。
 いじめは小中高などで約68万2千件が認知され、被害が深刻な「重大事態」は923件。いずれも過去最多だった。と10月3日の朝日のDIGITALが伝えている。

 不登校問題の解決に力を入れてきた読売は時の課題を解決するため有識者などに訊く優れた連載「あすの考」でも9月17日の紙面で取り上げている。

 「不登校の児童生徒の居場所作りが急務」「『無理に行かなくていい』広がる」「36%が無支援 相談体制整備を」という見出しでこばやしゆういち記者が取り上げ、一人ひとりに合わせた寄り添った対応が求められていると記者の立場から解決策を提起していた。

 さらに、9月26日から28日まで上中下3回、「不登校を考える」をテーマに奈良女子大学教授伊藤美奈子さん、大東文化大学准教授山本宏樹さん、NPO法人全国不登校新聞社 代表理事石井志昴さんに「チームで生徒とつながる」「孤立させないことが急務」「『受け皿』広く周知して」とそれぞれの処方箋を語ってもらっている。


 団塊の世代が小中学生の時は、児童生徒が滅茶苦茶多くて、不登校の児童生徒がいたような記憶はない。
 ただし身近で不登校に苦しんでいる姿を見てきたので、外野席というわけではなかったから自分なりの解決策について、しばしば書いてもきた。
 不登校=いじめが原因とは限らないのかもしれないが、一般的、かつ身近における原因はいじめだったから、まずは、いじめられないように学校には行かせなかった。
 自分は父親も母方の祖父も、その先祖も教育に関わる仕事をしていたが、学校、教員、教育委員会の職員など全く信用していなかったし、信頼もしていなかった。
 子どもを守るのは親の務めで、自殺させないようにすることが第一で、学校なんか行く必要すら感じなかった。
 ただ、自分の人生を振り返ってみればわかるが、勉強だけはしなければ話にならないので、塾の指導者を頼り、塾を居場所にさせてもらった。
 ために、カネは二人分否それ以上の教育費がかかったが、そんなことは全く問題ではなかった。
 塾で勉強を続けたから、内申書なしの実力試験で高校にも合格したし、大学にも合格することができた。
 ただし、高校になれば、通信制或いは不登校だった生徒たちの居場所的な高校、フリースクールがあるし、高校卒業程度認定試験に合格することなどで、高卒資格は得ることができる。

 有識者がいろいろな立場から不登校について語っているが、当事者ともなれば他人事ではない。一人の人間の人生に関わってくるからそれだけ真剣である。
 その経験から、孤立させないこと、居場所が必要なこと、勉強だけはできるように環境を整えてやることが親の役割ではないか。
 現実は親の経済力などから、転校や塾を居場所にすることなどできないという人が少なくないかもしれない。
 それでも、自殺しないように命を守ることを第一に、孤立させないため、親もしくは誰か話を聞いてやる立場の人が欠かせない。

 約30万人も不登校児童生徒がいるというのが最新のデータであることから、いつ、誰の家族がその仲間になるかわからない。
 それだけに、ひとり一人に寄り添った支援が欠かせない。
posted by 遥か at 10:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育
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