豪雨被害が深刻化する中、自然が持つ治水機能を防災に活用する取り組みが広がっている。コンクリートで固めたダムや堤防など従来型の「グレーインフラ」に対し、「グリーンインフラ」と呼ばれる手法で、緑豊かな街づくりにもつながるとあって注目を集めている。と9月22日の読売(渋谷功太郎記者)が伝えている。
東京は町田市の複合商業施設「南町田グランベリーパーク」。その一角に小石を敷き詰め、様々な草木を言えた植栽帯がある。
これぞ、「レインガーデン」(雨の庭)と呼ばれるグリーンインフラの一つだ。
施設内に降った雨水が集まって溜まり、地中にゆっくりとしみ込んでいく。急な大雨が降っても、施設が水浸しになるのを防ぐ仕組みで。地中の雨水は時間をかけて、近くの河川に流れ込む。施設の外周には、深さ70aの溝に砂利を詰め込んだ「バイオスウェル(雨の道)もあり、雨の庭と同じ機能を担う。
熊本県では水田の排水口に小さな穴を開けた調整板を取り付け、川に流入する水を減らす取り組みが進む。水田に雨水を一時的にためることから「田んぼダム」と呼ばれ、2023年3月末時点で457fに拡大している。
横浜市のみなとみらい地区内のグランモール公園では、透水性の舗装の地下に雨水を貯留できる砕石層を整備したところ、16年夏の大雨では園内では水があふれることはなかった。
私事ながら、首都圏の田舎町に生まれ育ち、ご先祖のお陰で庭のある住宅に住むことができている。
祖父の代が一番光り輝いていた我が家には、祖父が作った自慢の庭に大きな池があったが、自分が子どもの頃には壊れていて、庭の中心にあった伽羅の木が枯れ、松が枯れ、もみじが枯れという具合にわが家の没落状況を象徴するように庭木が枯れて寂しくなっていく。
しかし、大雨が降ったとき、件の壊れた池が貯水池みたいに水をためてくれたことから、いくら大雨が降っても床下浸水など全く心配がなかった。
母親の遺言で池を壊すなと言われていたが、幼児が転落しても困ったことになるので、遺言に背いて壊してしまったら、雨が降れば、大雨でなくとも庭一面が池のようになってしまうことがわかった。
ところが、時間が経つと、その水が地中に浸透していくので、よほどの雨、線状降水帯のようなことにならなければ床下浸水にはならないことがわかった。
地下に浸透した水は、わが家の井戸に流れ落ちている音がする。
読売の記事で紹介されたことと同じことを奇しくもわが家ではやっていたことになる。
それでも、やはり、雨水は道路にある側溝なりに流そうかなと思案中である。
市街地では舗装された路面に降った雨が地中に浸透せず、河川や下水道にそのまま流れ込む。排水しきれず雨水が地上にあふれる「内水氾濫」が相次ぎ、グレーインフラだけでは被害が防ぎきれなくなっていると読売も指摘しているが、これだけ日本全国の至る所で線状降水帯の発生などによる集中豪雨が増えれば、土地の低いところに住んでいる、或いは近くに河川がある人は安心して眠ることはできまい。
大都会東京は大深度地下に雨水を溜めることをやっているやに聞く。
堤防だけで河川の氾濫など防げるわけもなく、ふだんから、雨が降ったらどうするか考えておく必要がありそうだ。
2023年09月25日
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