建設現場でアスベスト(石綿)を吸い肺がんや中皮腫を患ったとして、神奈川県の元建設作業員と遺族ら28人が建材メーカー6社に計6億9300万円の損害賠償を求めた訴訟の差し戻し審判決で、東京高裁は31日、太平洋セメント(東京)など4社の責任を認め、原告22人に対し計約1億300万円を支払うよう命じた。原告側弁護団によると、2021年5月の最高裁判決で差し戻された訴訟で判決が出たのは初めて。とメディアが伝えている。
6月1日の毎日新聞(巽賢司記者)によれば、最高裁は国の責任を認定し、各地の原告と国の間では和解が進んだ。一方で、最高裁は個別の建材メーカーが責任を負う基準は明確にせず、全国でメーカー相手の訴訟が続いている。
渡部勇次裁判長(谷口園恵裁判長代読)は判決で、4社は1973年以降、一部の建材で、75年以降はすべての建材について、石綿の危険性を表示する義務を負っていたが、怠っていたと判断した。
その上で、元建設作業員は多数のメーカーの建材を現場で取り扱っており、使用された建材の特定は困難と指摘。「建材の市場でのシェアがおおむね10%ある場合は現場で使用されたと推認できる」とし、原告の職種ごとに市場シェアが10%を超えていたメーカーの責任を認定した。
一方、原告6人については働いた時期や作業内容を検討し、「メーカーの建材から石綿を吸い込んだと認められない」として請求を棄却した。
1980年代半ばから花粉症で毎年苦しみ、数年前から、耳鼻咽喉科などで薬を処方してもらうようになってだいぶ楽になった。
何しろ、花粉症が始まる2月中旬から桜が咲き終わる頃までは、ティッシュボックスを持ち歩いたこともあるくらいで、、鼻づまりになると夜もよく眠れないほどだった。
長く生きてきたからか、いろいろな人とのおつき合いがあったが、水道やトイレなど水回りで困ったsことが起きると決まってお世話になる水道工事店の主が亡くなって、息子から耳にしたところによれば、アスベスト被害で長年苦しんでいたそうな。
花粉症の鼻づまり程度で苦しくて眠れないのだから、アスベストで肺をやられてしまったらと想像しただけで怖ろしい。
公害病では水俣病が1956年5月1日に公式確認され、水俣市にある犠牲者の慰霊碑にお参りしている関係で取り上げた回数も多いはずだ。
イタイイタイ病、四日市ぜんそく、新潟阿賀野川流域水俣病、カネミ油症、そしてアスベストと折々、書いてきた。
被害者の苦しみを想像するだけで、辛そうなことが理解できるが、胎児性の場合、生まれてから重荷を背負わされる一生だから、原因者に対する怒りは半端ではない。
アスベストの場合、被害者が労働者とアスベスト製造工場周辺の住民ということになるが、汗水流して日々頑張ってこられた建設現場などでの労働者に製造工場や国が注意義務を払わなかったことでのツケが回っているのは気の毒でならない。
6月1日の読売によれば、1審横浜地裁判決はメーカー側への請求を棄却したが、2審東京高裁が一部に賠償を命令。最高裁は2021年5月、一連の訴訟で国とメーカーの賠償責任を認めた上で、高裁に差し戻した。
公害病で、過去から今日までどれ程の被害者が苦しんできたことか。
遅すぎたきらいはなきにしもあらずであるが、被害者が勝訴してよかった。
労働者あっての建築物であることを忘れてもらっては困る。
彼らの健康は、国の宝である。
2023年06月04日
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