2023年01月05日

「げんきカレー」で育てられ恩返し

 正月も3が日を過ぎれば、もうふだん通りの生活が始まっているが、正月ならではの明るい話を取り上げる。

 読売の社会福祉の紙面、安心の設計、「つながる」第1部「地域で育む」その1月4日の見出しが「育ててもらった地元へ恩返し」ということで興味を惹かれた。

 奈良県橿原市で週4日のランチタイムに営業している「げんきカレー」。2018年の開店時は200円で、子どもは半額の100円だった。 
 しかし、その100円がない子どもがいることを知った経営者の斉藤樹さんが3か月後、食事代より多めにお金を置いて帰る大人の思いを子どもたちにつなげようと「みらいチケット」を始める。
 大人が買ったチケットを子どもが受け取り無料で食べられるようにする試みである。

 中学3年生まで店によくやってきた倉本青年が高校を退学、働き始め、初任給をもらったからと言いながら、食事後、たくさん食べさせてもらったから、今度は自分がチケットを買うのだという話を紹介していた。
 経営者の斉藤さんは調理場で泣いたそうな。

 紙面では元気カレーを支えるボランティアとして、勉強をみている奥村秀一さん(48)と勉強の後の食事を担当する浦島邦子さん(70)のことも紹介している。


 正月に刑事ドラマの名作『相棒』の「ボーダーライン」の再放送をまたしても視聴してしまった。
 働いていた会社の倒産を契機に歯車が狂いだし、セーフティネットがない中、懸命にあがくも、救われることなく絶望して自殺する青年の話である。
 ただ、自殺するのではなく、社会に復讐するが如く殺人事件にみせかけるのだ。

 生活保護を申請させてもらえない様子まで描かれていたが、生活保護には世襲制ではないが、負の連鎖があるということを耳にしたことがある。

 反対に、紙面で紹介されていた奈良県橿原市の「げんきカレー」における『つながり』が吉と出た例を知り嬉しくなって取り上げた。

 子ども食堂が7331か所に増えているということだが、「げんきカレー」はカウントされていないかもしれない。 
 しかし、こういう形での支援もあるとするなら、善意の広がりは大変喜ばしい。

 親ガチャなどと言われるが、自分が如何に恵まれていることか、有り難いと思う反面、40代早々から病気になり、古希を過ぎても苦しんでいることを考えると世の中思うようにいかないものである。

 2022年9月腎盂腎炎で入院したが、数えてみれば入院も7度目である。
 入院した時に痛感したのは、一番大事なのは健康だということ。

 健康で食べられれば他に欲はないが、健康でも食べられないというのもつらいことだろう。

 食で支援してもらえるということは「一宿一飯」というくらいだから、有り難いことで、このことで繋がれれば世の中は確実によくなっていく。
posted by 遥か at 10:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 貧困問題
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