「ニュースの門」と題した読売の記事で、自分の関心事である里山のことを取り上げていた。
「光あふれる里山 よみがえれ」という見出し、福島支局江村泰山という尺八吹きのような名前の記者の署名りで。
「国土3割が人工林 うち9割『単層林』」「土壌もろく防災の弱点 複層林化を推進」「国 自治体関与へ」「生態系保護など課題」というサブ見出しがフォローされている。
林野庁は、高度経済成長期に木材の増産を目的に全国に広げた針葉樹中心の人工林を、広葉樹や草木が茂り、生態系が豊かな「複層林」に変える施策を進めている。
人里に近く生き物にあふれた、かつて里山にみられた光景は復活するのか。
木材生産などを目的に植林された日本の人工林は約1120万f、国土面積の約3割を占める。
このうち9割がスギ、ヒノキ、マツなど、特定の針葉樹に偏っている「単層林」だ。
2019年度、森林整備で約200億円の新財源の運用がスタートした。24年度には納税者1人あたり1000円となる「森林環境税の徴収が始まり、19年度に施行された「森林経営管理法」では森林バンクができ、事業の進捗が図られてきた。
国土面積のおよそ7割が森林だという日本。
日曜日の夜、いつも視聴している「ポツンと一軒家」で、このことが実証されている。
さらに、語り継ぐ戦争で、コロナ禍の前10年ほど、日本全国を周ってきたから、電車の車窓の景色からも実感してきた。
単層林も全くその通りであるし、白神山地などを見れば、針葉樹だけでない、広葉樹とのバランスが取れていれば、災害対策にも役立つことを知っている。
第一、針葉樹ばかりではクマの食べ物が山にないことになり、食べ物を探して、里に出てくることになるが、そうなると、人間は身勝手で悪魔殺人鬼のプーチンが罪もないウクライナの人を虐殺するようにクマを殺す。
明治維新以降、アジア太平洋戦争に敗北するまで西欧化というか、工業化を急ぎ、戦後の高度成長を担ったのも工業化があったればこそであったかもしれない。
しかし、ここにきて、食料自給率の向上や、災害対策で一次産業の農業や林業の見直しが始まっている。
生態系という言葉が広まってから久しい。
有機農業でいえば、鶏を飼い、豚や牛を飼うことで、鶏糞や豚糞や牛糞などが有機肥料として使える。
生産されたトウモロコシなどは飼料になるし、雑草だって飼料になる。
林業で見れば、山に実のなる木があれば、鳥が食し、その糞から、種がまかれ、やがて芽を出す。
鳥が死ねば、土にかえり、肥料となって、樹木を育てる。
自然界はよくできているのだ。
材木が欲しいからと、針葉樹ばかりの単層林にした結果が、花粉症で苦しめられてしまった。
広葉樹の持つ水を涵養する力が土砂崩れを防いできたと言っても過言ではない。
外国産の木材が廉価だから使うのではなく、国土の7割を占める樹木を木材に活用することを義務づければいいのだ。
とにかく、土砂崩れで災害が起きた時、決まって単層林であることから、もっとこの問題を真剣に考える必要がある。
2022年04月22日
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