「人生のメークドラマ」「『疎』が程よい移住」という見出しで、3月20日の読売が「広角 多角」というタイトルをつけ、都会から故郷に帰った元プロ野球選手の川口和久さん(63)のことを紹介している。
大阪本社文化部次長稲垣収という署名入りだった。
野球に少しでも関心があった人なら、川口といえば、広島、巨人で投手として活躍したことで知っているはずだ。
1996年に逆転優勝をし、「メークドラマ」の流行語を生んだ長嶋巨人優勝時の胴上げ投手でもある。
川崎市に住んでいたが、母親の死を契機に連れ合いの意向もあり、故郷鳥取に移住することにしたということで、春からはコメ作りを始めるというではないか。
田舎暮らしといえば、越後は十日町の竹所で古民家を再生しているドイツ人建築家カール・ベンクスさん夫妻と地域の人々との交流を描いたドキュメントがTVで折々の季節に流れている。
近年、カールさんの手で再建された古民家を買い求め、東京から移住してきた熟年の女性が、生き生きと暮らし、すっかり地域に溶け込んでいる様子を知り、田舎暮らしが似合う人と、そうでない人がいるのだということが理解できた。
田舎暮らしといえば、「ポツンと一軒家」や「人生の楽園」などの番組でも、田舎暮らしができる人と無理な人がいることがわかった。
首都圏の田舎町に生まれ育ったから、移住することなど考えたこともない。
大都会東京に行くことは滅多にないが、首都圏だから行く気になればそれほど遠くはない。
かといって、田舎だから住んでいるところは結構樹木もあるし、第一、ご先祖から受け継いだ畑もあるということでラッキーこの上ない。
放送があれば欠かさずといってもいいほど視聴している「ポツンと一軒家」であるが、視聴している人はおそらく60代から70代くらいと年齢層が限られているであろう。
というのは、この世代がご先祖のことを一番考えている世代ではないかとみているからである。
ご先祖の墓を守るというか、ご先祖が住んでいたポツンと一軒家で暮らしている住人の気持ちが同世代の自分には痛いほどわかるのだ。
団塊の世代である自分は、お迎えのことも当然意識しながら日々暮らしているが、今の生活ができていることに対し、ご先祖に感謝することを忘れたことはない分、自分が同じような境遇なれば、同じように考えるような気がするのである。
18歳まで生まれ育った鳥取に帰るということを人生の終盤に選択した判断は、連れ合いが背中を押したことが大きかったとしても、移住者を増やし、地域を活性化させるためには著名人が田舎暮らしをすることが大きな宣伝になることからもエールをおくりたくなる。
その川口さんが春からコメ作りをやるというなら応援しないわけにはいかない。
古民家など日本の文化大好き人間の一人である自分がたまたま首都圏の田舎町で生まれ育ったから移住することは考えたことがないが、仮に移住するとして、竹所に住むドイツ人のカールさんや地域に住んでいる人の声では雪の季節が一番の課題となることがわかった。
この地に生を受け、暮らしてきたからか、住人は雪の大変さを嘆くわけではなく、共存共栄というか、雪を生活の一部として受け入れてきたことを知った。
鳥取に移住した川口さんも、山陰地方は雪が多いことで知られているから、雪の季節、雪とどう付き合っていくかが課題となりそうだ。
それでも、コメ作りをするというくらいだから、野菜も一緒に作ることになるだろうから、ぜひ、有機無農薬での栽培にチャレンジしてほしい。
YOUTUBEで発信するということだから、期待している。
2022年03月30日
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