「復興 希望と感謝奏でる」「陸前高田種苗店主」「スペインと縁 100曲投稿挑戦」という見出しで2月24日の読売が夕刊で陸前高田の種苗店主佐藤貞一さん(67)がギターを弾いている写真とともにあれから11年の3月11日を前に被災地で頑張る佐藤さんの様子を伝えている。
震災の体験を世界に伝えるべく、辞書を片手に英語で37頁にまとめ、ボランティアの手も借りて自費出版をした。
このことが縁となり、2016年3月スペインのバルセロナのグループから「講演してほしい」と招かれ、講演後、プレゼントされたのが、高校時代夢中になったクラッシックギターだった。
趣味を問われたとき、ギターと応えたからだそうな。
「感謝の思いを届けたい。」と演奏風景の動画をビデオレターにしようと毎日練習し、17年1月、イタリア映画『鉄道員』」の主題歌を初めて投稿した。1月末で目標の4分の3、75曲に達した。
震災から11年、失ったものは大きいが人々とのつながりを手にしたことで、「生きてっからこんなこともできる」といのちの重みをかみしめている。
佐藤さんのことは2017年2月に公開された小森はるか監督『息の跡』で紹介されていたので知っていた。
英語で震災の体験談を綴ったことまでは映画で描かれていたが、その後、ギター演奏をビデオレターにしていた由で、映画を観て、独特な存在感がある人だなと思ったことが蘇ってきた。
種苗店を営むということだったが、そういえば、種を蒔かなければ、花は咲かないし、野菜もできない。
震災で外国人がやってきて質問されても、英語がよくわからず、思うように対応ができなかった佐藤さんが、英語で体験談を綴ったというのだから恐れ入る。
そこから、スペインでの講演に招かれ、そこでスペインの国の楽器と呼んでもおかしくないギターをプレゼントされ、お返しにギター演奏を収録し、ビデオレターにしているというのだから縁は異なもの味なものというが、嬉しくなってしまう。
さらに、そのギター演奏の最初の曲があの名作「鉄道員」とくれば、言うことなし。
次いで、愛のロマンスとも呼ばれる「禁じられた遊び」だというから。わかっているな。この人はと思った。
若い頃、NHKTVでギター教室が放送され、講師が阿部保夫先生だった。
視聴して、何とか「禁じられた遊び」を弾けるようになったときの喜びは忘れもしない。
震災から11年経とうかという時期を迎え、復興もそれなりに進んでいるとは思うが、原発事故だけは解決することなく人々を苦しめている。
自然災害も時が解決するが、原発だけは例外で、収束の気配すらないから困ったものだ。
2022年03月02日
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