年末以降の寒気で北日本を中心に大雪に見舞われる中、一人暮らしの高齢者宅などを対象にした除雪ボランティアが不足し、自治体が頭を抱えている。
新型コロナウイルスの感染者数が急増し、県外からの参加が難しくなっているためで自治体側も募集を中止したり、限定したりするなどの対応を余儀なくされている。と1月12日の読売が夕刊で伝えている。
山形県上山市で地元の中学生ら9人のボランティアが高齢者宅周辺で約1b積もった雪をスコップで書きだした。この時の様子が紙面に写真で紹介されている。
住人で一人暮らしの91歳の男性は「除雪しないと家の外に出られない。でも、体の具合が悪く自分ではできないので助かる。」と感謝する。
ボランティアの中学2年大石健人君は「なかなか作業が進まず、住民だけで行うのはとても大変だとわかった」と感想を話す。
豪雪地帯、山形や新潟では除雪のためのボランティアを登録する制度を設けているが、県外からの助っ人の割合が約7割、6割と多いため、コロナ禍で助っ人を頼めなくなっているというのだ。
雪という大自然の力を畏怖する出来事が毎年のように繰り返されるのが雪国の宿命なのか。
除雪作業中の事故のニュースが流れるたび、大自然が人間に与える試練と恵みについて考えさせられる。
大都会東京と異なり、雪国に住む人々は助け合いの気持ちがあることが伝えられたのが、ちょうど1年前、北陸は福井の8号国道で立ち往生した車が一時は1000台にも及んだというニュースが流れた時だった。
福井県坂井市の餃子の王将丸岡店で岩谷圭一店長と従業員がトイレを開放し、温かい食事約300食を無料で提供したというニュースが流れた時、岩谷店長と従業員の志の高さを称えるために書いた。
その10年前、2011年1月、大阪と北陸を結ぶJR西日本の特急サンダーバードが大雪で立ち往生し、鉄道の保線作業員が除雪に奮闘してくれたことに感謝した乗客が窓越しに感謝の言葉を書いた紙を貼りだし、保線員が大いに気を佳くしたという事も書いている。
首都圏の田舎町に生まれ育ったので、雪の恐ろしさ、雪国のつらさを知っているわけではない。
しかし、連れ合いの両親が豪雪地帯で名高い越後の妙高出身という事で、両親の故郷の村を訪ねた時、雪対策として、庭に池というか、雪をためる、あるいは流す排水路があるのを見たこと、雪が積もると窓から出入りすると語っていた本家の婆様と話したこと。
さらに、若い頃、旅して、気に入って再三訪れるようになった青森では雪の中、善知鳥神社に初詣をしたり、雪解け前に開通した十和田湖へバスで行ったとき、雪の壁の中を通過したりしたことで雪国の大変さを耳にしたり、体験している。
雪はホワイトアウトというくらいで、北海道では豪雪で身動きできなくなった父親が納屋の前で、娘を守り抜き、自らは凍死していったニュースも流れたことがある。
ときには悪魔にもなれば、溶ければ、土から湧き出す水は、コメ作り、酒造りに欠かせないし、海に山から流れ込めば、湾の中では魚も育つ。
という事で、悪いことばかりではないので、とりあえず、雪堀というのか雪下ろしなどは中高生など若い人を助っ人にお願いするよりないだろう。
山形でボランティアで雪かきをしてくれた大石健人君を筆頭に一緒に頑張ってくれた全ての人にエールを送りたい。
豪雪地帯越後の十日町竹所で古民家再生をしているドイツ人カール・ベンクスさんの連れ合いも雪の季節は大変だとは話していたが、雪の季節を除けば、雪国は悪くないとは自分も思う。
2022年01月20日
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