「カールさんとティーナさんの古民家村だより 新潟“奇跡の集落”ひと夏の物語」が再放送されたらしい。
古民家再生に強く惹かれているので、日本にやってきて新潟に住むドイツ人設計デザイナーで古民家を再生し、販売しているカールさんのことは知っていたが、改めて、古民家再生を応援するために書いておく。
40年以上趣味として吹いている尺八の世界でもそうだが、外国の人で優れた演奏家や製管する人がいて、日本人が教えてもらうようになってしまったが、古民家の世界でも同じことが起きている。
日本の山から切り出した太い樹木をそのまま生かし、梁や柱に使い、釘を使わず、建築しているため、長持ちする日本建築の粋を極めた古民家建築は木造建築で世界に誇れる日本の宝である。ところが、その宝を壊し、築20年程度で壊れてしまう建物に建て替える日本人のことをどうかしている。と日本人の家屋の建築に対する考え方に?を投げかけているのはカールさん。
カールさんが古民家再生に取り組むホームグランドは新潟県十日町市竹所で、たぶん、豪雪地帯ではないかと思うが、当然、緑豊かな地域であろう。
都会から古民家での生活を希望し、移住者も増えているらしい。
一方で先般、丹波篠山で古民家を再生して街づくりをしている古民家の宿集落丸山のことがNHKで紹介されていた。
一般社団法人NOTE社長の藤原岳史さんがが開発した事業モデルである。
宿泊料は1泊当たりの客室単価は5万〜7万円と高額であるが、富裕層に人気だという。
話を戻す。
カールさんの古民家再生は、梁や柱などの駆体はそのまま活かし、トイレやキッチンなどの水回りを新しく、使い勝手の良いものに代え、暖房も薪ストーブなどで、寒さ対策をし、快適さをアップさせる手法で住む人に評判がよい。
古民家の範疇に入るかどうか知らないが、わが家には昭和の初め、建築されたと伝わる土蔵があるのだが、所謂なまこ壁、漆喰で瓦を塗り固めてあるものがあちこち壊れ、維持できなくなったので解体しようかと思案していた時、カールさんのことがTVで紹介されていたことを知り、大いに迷いが生じている。
わが家にやってきた連れ合いも土蔵の中に入ったことがないので、どうしても中に入ってみたいと強く願っているが、階段が立派すぎてその重みもあってか床が落ちているので簡単には2階に上れない。
連れ合いは土蔵の中に、なんでも鑑定団に出すようなお宝がありはしないかと思っている節があるが、子どもの頃、土蔵の中に何回か入ったことがある自分が知る限り大したものはなかった記憶である。
亡くなった母親によれば、祖父は商売をしていたから土蔵があるわけだが、隣の寺の住職をしていた先祖のことを含め、寺の謂われを祖父が柱に書き記したということだった。
結論からいえば、解体するにしても、柱だけでも使わないと罰が当たりそうだということになった。
すぐに解体するカネがないのでどうするかもうしばらく思案を重ねる必要がありそうだ。
古民家を再生するということの大変さが分かったわが家の土蔵の解体物語である。
2021年01月18日
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