伝統的な手すき和紙づくりの存続が危機を迎えている。とメデイアが伝えている。
読売が7月30日に、朝日が6月9日にそれぞれ伝えていた。
朝日DIGITALによれば、生産に不可欠なトロロアオイを栽培する茨城県小美玉市の農家5戸が、来年で作付けをやめる方針を決めたからだ。この5戸で全国生産の7、8割を占めており、和紙生産者には大打撃になりかねない。
作付けをやめる最大の理由は高齢化と重労働だ。5戸の農家はいずれも60代〜70代半ば。
2018年、全員で協議のうえ「これ以上続けるのは難しい」と判断した。昨秋の出荷の際、2020年秋以降は生産できないと伝える文書を添えた。
トロロアオイはアオイ科の植物で、秋に収穫する。根からつくる「ねり」は手すき和紙づくりに欠かせない。
日本特産農産物協会のまとめでは、16年度の国内生産量の87%(17トン)、17年度の同67%(13トン)を、小美玉市小川地区で栽培している。
栽培が大変なのは機械化が難しいからだ。商品となる根の部分を太くするために新芽を摘み取る「芽かき」は、夏の炎天下に手作業で行う。農薬に弱く除草剤が使えないため、草取りも手作業だ。重労働が嫌われ、繁忙期のパート従業員を集めるのにも苦労しているという。
同市では約30年前、約50戸が栽培していたという。その後減り続け、ここ数年は、和紙生産者の需要を満たせない状態が続いてきた。以前から農協に苦境を訴えてきたが、国や県から補助金などの支援はないという。
朗報もある。
読売によれば、福井県和紙工業協同組合の五十嵐康三副理事長らが栽培方法を学びに5月、小美玉の農家田上進さん(63)を訪れたという。
和紙や漆を共同で守る試みが始まっていると8月20日の読売が文化財継承の今その2、「つなぐ」で取り上げている。
ここには、トロロアオイのことは書いてなかったが、ユネスコの無形文化遺産に日本の和紙が指定されたことで脚光を浴びるようになった和紙の材料がピンチだというのは放っておけない。
「越前鳥の子紙」、「美濃紙」、石州半紙」がネリにトロロアオイを用いる必要があるというのだから、それぞれの地域でトロロアオイを生産するしかない。
やる気になれば、できないことはないはずだ。
グローバル化だと言い、米国を中心とする多国籍企業がカネ儲けのため、米国政府を動かし、属国となってしまった日本政府を思いのままに操り、横浜にカジノをつくるという。
反米の自分は絶対反対だが、旗振り役が横浜を選挙で地盤とする官房長官だというから決まってしまうかもしれない。
カネ儲けというのは実によろしくない。
和紙はカネ儲けとは程遠いが、歴史を積み重ね、記録が遺されてきたのは和紙があったからである。
パソコンだからペーパーレスだなどといっても、印刷するときは、紙が必要で再生紙では、やがて、変色し、長持ちしない。
若い頃書道をたしなんでいたから、和紙についてはよく知っているし、日本大好き人間の一人だから、障子紙、ふすま、ランプシェードと和紙の効用についてもよく知っているつもりだ。
和紙は日本の宝である。
国策で保護する必要があるものだ。
2019年09月03日
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