2018年05月11日

「信三郎帆布」のものづくり

 夕べ、5月10日の「カンブリア宮殿」が面白かったので書いておく。

 帆布を使ったバッグで関心のある人なら誰でも知っているブランド京都の一澤信三郎の主が出演し、帆布を使った製品販売のこだわりを村上龍に問われ、吐露していたのである。

 番組のHPによれば、「京都に1軒だけ。オンライン販売なし。社員は全員職人を兼ねる。売っているのは帆布のカバンが中心。けれど長年の熱烈なファンに支えられる老舗。「お家騒動」の時代を経て自社ブランド「一澤信三郎帆布」を立ち上げ、復活。100年前の創業当時と変わらないビジネススタイル。時代に遅れ続ける老舗カバンが愛される秘密に迫る。」というもの。

 お家騒動も過去のこととはいえ、世間を騒がせたから、その方面に興味のある人なら、よく知っているだろう。


 語り継ぐ戦争、戦没者慰霊のための行脚で全国の慰霊碑を巡礼のように訪ね始めてから、頭を丸め煩悩を捨て去ったはずだが、実際には、これが難しい。

 身だしなみは加齢とともに、しゃれっ気などとっくになくなったが、実用面では、便利さを優先しつつ、それなりのこだわりもある。

 信三郎帆布というわけにはいかないが、自分が愛用しているバッグも布製で、色は赤、肩にかけ持ち歩けるようになっている。
 出かけるとき、身に着けるジャケットに似合うかどうかわからない。
 実は刑務所の受刑者がつくったもので、受刑者の更生のために買い求め、更生を願い、持ち歩いてきた。

 他の人が持っていないので、変り者だと自覚している自分としては結構気に入っている。

 書いておきたかったのは、ネット販売はやらない、生産者と消費者というか、使用者の距離が近い分、流通経費が掛からない、支店もつくらないという一見時代遅れともいうべき商法ながら、根強い人気に支えられ売れ行きは好調だという点である。

 月に一度出かける映画館で、あるとき、茂木綾子監督ドキュメンタリー映像詩『島の色 静かな声』という映画のプログラムを頂戴したのが手許にあり、沖縄の西表島で繭から絹糸を紡ぎ、植物を使い染色し、機を織る芭蕉布の作家石垣昭子さんとその連れ合い石垣金星にスポットを当てて、映画を作り、上映されたらしい。

 その石垣昭子さんが、ゴミになるようなものはつくりたくないと、機を織るときの気持ちを述べられている。」

 全く、そのとおりで、信三郎帆布も傷めば修理してくれるということで、米国型使い捨て社会とは全く正反対の道を行く。

 石垣昭子さんの芭蕉布、信三郎帆布共に、これからの日本のものづくりの一つの形を示唆する。

 バッグといえば、カネがあれば、自分の連れ合いなどは、すぐにフランスやイタリアのブランドバッグをほしがりそうだが、そういうブランドに全く興味、関心がない自分としては、信三郎帆布を持ち歩くようなこだわりは大好きだ。

 当然、それなりの値段がするはずだが、一つくらい持っていたいような気がしないでもない。

 ただし、刑務所の受刑者がつくったバッグは、犯罪被害者支援を訴え、究極の犯罪被害者支援は犯罪を減らすことだ、為に、受刑者の更生が重要だという持論を唱える自分としては、こちらも持ち続けていくつもりである。
posted by 遥か at 08:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統芸能、伝統工芸
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