2018年03月15日

漆工芸の技継ぐ

 「ホットぷれいす東京2018」というタイトルで読売が東京で一つのことに取り組んでいる場所や人を紹介する連載をしている。

 その3月4日で、荒川区西尾久の漆器職人(塗師)(ぬしと読むらしい)の角光男さん(70)の工房で、職人見習いをしている女性伊藤有加さん(26)に教える様子が写真と共に掲載されている。

 「ものづくりをしたかった」という伊藤さん。伝統工芸の職人への弟子入りを荒川区がサポートする事業をインターネットで知り応募。区登録無形文化財保持者である角さんの下で働く。

 職人といえば、師匠の仕事を盗んで覚えろとか、寡黙で怖いイメージがあるが、伊藤さんの手元を見つめる角さんの目は優しく、口調は穏やかだ。
 「怒ってどうにかなるものではない。自分で考えてやってみて、失敗しながら成長してほしい」と話す。

 工房には弟子入りして6年目になる塚本真理恵さん(27)という先輩もいる。


 3月14日、昨日の読売の「人生案内」に「就活が上手くいかない」、面接で必ず落ちたという男子大学生からの相談が取り上げられていた。

 相談者は、自分が面接官だったら自分のような人間は採用しないだろうと自己分析していたが、「人は必ずハッピーでなければならないのか、友人がいないとダメなのか、働くには熱意がないといけないのか」と自分にはない人としての根本的な問いを抱え込んでいるということで、回答者の哲学者鷲田清一さんは、一人でもできる仕事として、職人や農業、はたまた、動物の飼育員などを就活先にしてみてはどうかと的を得たアドバイスをおくる。

 哲学者ならずとも、自分でも、この相談者には農業を勧めたいところだが、職人の世界も実はピッタリだろうと考えた。

 語り継ぐ戦争、戦没者慰霊のための行脚ではあるが、全国の慰霊碑を周るうち、日本の風土や、景観、土産などから、日本の伝統工芸への関心が高くなり、ここでも取り上げることが多い。

 漆工芸を東京荒川で職人が若い女性に指導している様子で驚いたのは、「怒っても技が身につくわけではない」と思っていたイメージとは異なり、職人がやさしかったことである。

 確かに、今どき、怖い顔して、すぐ怒鳴るなどという人なら、誰も、そんな人のところにはいかないだろうけど。

 漆工芸のことは以前にも書いたがことがあるし、日本の伝統工芸として、滅びることなど考えられないほど伝統もあり、用途もあるので、将来性もまず心配ない。

 あとは、この世界の技を継いでいく後継者をどうやって育てていくかである。

 伊藤さんのような若い人にエールをおくりたい。
posted by 遥か at 09:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統芸能、伝統工芸
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