2015年12月09日

ワタミの過労自殺訴訟和解−ブラック企業汚名返上へ

 ワタミグループの居酒屋「和民」で働いていた女性=当時(26)=を過労自殺で失った両親が、ワタミや創業者らに損害賠償を求めていた訴訟は12月8日、東京地裁で和解が成立した。とメデイアが伝えている。

 ネットの時事通信によれば、原告側によると、創業者らが法的責任を認めて謝罪し、約1億3000万円を支払う。
 
 女性の死は、従業員に過酷な労働を強いる「ブラック企業」が注目されるきっかけの一つとなった。賠償額には慰謝料4000万円も含まれ、原告側代理人の弁護士は「通常の倍額で『懲罰的要素』が考慮された」と指摘。今回の和解内容が、長時間労働の多いサービス業などで労働環境の改善につながるよう期待を寄せた。

 弁護士らによると、和解条項で被告側は、女性の死は過重労働が原因と認めた。創業者については「最も重大な損害賠償責任を負う」ことを確認。謝罪の文言を含む和解内容を1年間、同社と創業者のホームページ上に掲載する。
 
 同社は、今後、労使協定で取り決めた残業時間の限度を守るなど過重労働の防止を図る。創業者の著書購入費などを給料から天引きしていたが、女性が入社した2008年以降の新卒社員に対し、これらを返金することも盛り込まれた。

 厚生労働省で記者会見した女性の父親(67)は「再発防止を盛り込んだのは良かった。今苦しんでいる人たちに、良い影響が出ることを望む」と話した。とのこと。


 病気だから酒を飲むことはめったにないが、音楽を聴きに行ったりするとき、終わってからでは夕食が遅くなってしまうから、手軽に入れて、早く食べられ、しかも料金が廉価だということで、回り寿司と居酒屋はよく利用する。

 従業員が過労で自殺するような企業に対しては、企業の倒産を願い、ささやかながら、不買というレジスタンスをしながら、その企業の倒産を念じるというのが個人的なブラック企業への復讐として実践してきた。

 現実に昔は「和民」を利用したことがあるが、従業員が過労で自殺したにもかかわらず、その責任を認めず、知らぬ顔の半兵衛を決め込んでいた創業者とその跡目の経営者たちにメデイアがブラック企業ということで、取り上げるようになるや、二度と行かなくなったし、天罰とばかりに「和民」に客がよりつかなくなっていく。

 現実にワタミの経営が赤字続きになり、その後政治家に転身した創業者もついに、インタビューでその責任を認める発言をするようになる。

 過労で自殺した女性の遺族が創業者とワタミに損害賠償を求め、訴えるや、初めは、たかをくくっていた創業者と経営者は、会社の業績が悪化したのは、ブラック企業と世間に着せられた汚名のせいだとようやく気づき、汚名返上すべく、その責任を認め、神に許しを乞うことになったようだ。

 結構なことである。

 今回のことで、すぐに、自分が「和民」を利用することにはならないが、今後いくらかなりとも反省し、従業員が働きやすい職場環境をつくっていくなら、もう一度、「和民」に客足が増えていくことだろう。

 ただし、創業者は、インタビューで、教育がライフワークだと語っていたが、今のままでは、教育を語る資格はない。『365日24時間、死ぬまで働け』とあなたに言われた女性従業員が死んで許しを乞うたのだ。

 四国の遍路道を歩き、死んだ女性に赦しを乞い、みそぎを済ませてから、己のなしたことを考えるべきだ。

 死んだ者は帰ってこられないんだよ!

 人を踏みつけ、若い女性という日本の宝を自殺に追い込むような企業には存続する価値がないので、これからも、ブラック企業については、市民が総力を挙げて、ネットを使い、不買運動でレジスタンスしていこうではないか。

 企業経営者よ、次は、あなたの会社がそのターゲットにならないように願いたい。
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