2025年09月18日

露侵略 立ち上がる若者 戦災がれき遠隔撤去技術支援

 ズームアップとネーミングされた写真で訴える紙面が読売(富田大介記者)の夕刊にある。その9月8日はロシアの軍事侵略で苦境に立たされているウクライナのキーウで活動するフォトジャーナリストアンナ・ドネツさん(18)。
「何が起きているのか、その真実を伝えるのが私の使命」だといい、大学でジャーナリズムを学びながら撮影を続ける日々だという姿がアップで被写体となって紙面の半分を占める。
 自分が切り取った現実は,SNSやオンライン媒体であっという間に世界をかけめぐる。
 「この国の未来は私たちの世代にかかっている』写真の力を信じ、理不尽な日常を記録し続ける。
 1991年の独立後に生まれ、自由と民主主義の下で育った若者たちが今、自国の未来を思い、行動を起こしている。
 ウクライナの伝統楽器バンドゥ―ラを奏でる二人の若き女性も被写体となっていた。

 ロシアの軍事侵略で都市を強奪され、街を破壊され、女性は性的暴行され、子どもたちは拉致されたというニュースが流れている中で、戦災がれきを無人重機で安全・迅速に撤去する技術を日本政府国土交通省が支援に乗り出す。と9月9日の読売が夕刊で伝えている。


 戦後80年、この間何とか戦争に巻き込まれず、平和が保てたのは、日本国憲法第9条のお陰である。
 ところが、平和な日々を過ごしていたであろうウクライナの人々が2022年2月24日、さぞや驚いたであろうロシアの軍事侵略が始まり、ウクライナの人たちは国土を防衛し、独立以降せっかく手に入れた自由を守り抜くため武器を持って立ち上がった。

 第二次世界大戦後ソビエト連邦共和国の一つとされ、1991年、ようやく自由と民主主義を手に入れたかと思えば、独立された側のロシアはウクライナが自由と民主主義の陣営に行くことを認めたくなかったのか、クリミア半島を強奪し、やがては、軍事侵略を始めた。

 1941年12月8日、日本が米国との戦争に突入してから、1945年8月15日、玉音放送で無条件降伏を受け入れるまで3年8か月である。
 2022年2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵略してから3年7か月になろうかという2025年9月、よくウクライナは持ちこたえた。
 米国と欧州の支援がなければ、とても、今日まで持ちこたえることはできなかったであろうが、ウクライナで、学生ジャーナリストが軍事侵略を続けるロシアの悪業を写真に撮影し、SNSで発信していることを高く評価したい。

 イスラエルがパレスチナのハマスの皆殺しを企図し、滅茶苦茶な攻撃をしているが、『ノー・アザー・ランド故郷は他にない』でパレスチナの青年がイスラエルの青年と交流する中で、イスラエルがパレスチナでやっている非人道的な仕打ちを撮影し、世界に発信しているのを観て、ユダヤ人が大嫌いになりそうだ。

 文章でも石牟礼道子『苦界浄土』(講談社文庫)で水俣病でも胎児性水俣病患者の様子を知り、心が激しく揺さぶられた。
 写真になるとユージン・スミス『入浴する智子と母親』では圧倒的な力で胎児性水俣病に苦しめられる人々への支援を国がしないことに怒りを覚える。

 ウクライナの窮状を写真で撮影することで、世界の心ある人たちにウクライナへの支援に目を向けさせることができるはずだ。

 日本政府が戦争の支援はできなくとも、復興の支援ならいくらでもできるので、できることから、ウクライナの支援を進めてもらうことを大いに支持する。

 満州や朝鮮半島での日本人女性に対するソ連兵の性的暴行、シベリア抑留とソ連、ロシアはどうしても好きになれない国であり、世界陸上にもロシアが参加できないように、何とかロシアが衰退することを祈るばかりだ。