「『太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨 あつまれり』。公園前の緑地帯にある「原爆犠牲国民学校教師と子どもの碑」に刻まれた、歌人・正田篠枝さんの歌を、万感の思いを持ってかみしめ、追悼の辞といたします。」
1945年8月6日、米軍によってヒロシマに原爆が投下されてから80年の平和記念式典での石破首相のあいさつの結びで引用された歌人正田篠枝さんの歌である。
2009年11月、2015年4月の2回平和記念公園を訪れているが、感性が鈍ってしまったのか石破首相に教えられるまで「原爆犠牲国民学校教師と子どもの碑」のことは知らなかった。
語り継ぐ戦争、戦没者慰霊のための行脚ではあるが、ヒロシマ、ナガサキそして地上戦の沖縄には慰霊碑がたくさんあって、名の知られた場所は知っていても、慰霊碑の存在のうち、その多くの名前や場所は知らない。
参議院議員議員選挙で極右の参政党が台頭し、自民党の支持者でも右寄りの人や党の実態をよく知らないまま投票した人が多かったことに怖ろしくなってしまった。
参議院議員選挙では、非戦のれいわ新選組から、安全保障問題のエキスパートである伊勢崎賢治さんが当選。毒蝮三太夫に似ているので親しみを込めて、れいわ新選組の毒蝮三太夫こと伊勢崎賢治さんと紹介してきた。
伊勢崎さんは石破首相とは旧知の間柄ということで、石破首相が非戦の人だとわかった。
選挙後、石破首相をやめさせようとする自民党の裏金議員などからの圧力が強くなっている時だから、石破首相に辞めないで頑張れという有権者からの声もたくさん寄せられている。
ヒロシマの平和祈念式典での首相のあいさつで心を動かされたことはほとんど記憶にない。
しかし、戦後80年の式典でのあいさつで、国民学校の教師と子どもたちのことを歌った歌人・正田篠枝さんの歌が引用されたことで、石破首相の非戦の思いが伝わり、心を揺さぶられた。
戦争に反対、特に、米軍の代わりに自衛隊を中国と戦わせようと企図する米国の思惑に乗せられないように伊勢崎さんと石破首相の行動を見つめながら、平和を訴えている自分としては、石破首相を応援している。
靖国神社にばかり行きたがる自民党の女性議員が首相の座を狙っていると伝えられているので、非戦でない人の総理はみたくない。
戦争で、一番の犠牲者となるのは弱い立場の子どもたちと教師たちだから、このことが分かっている総理なら、何とか戦争にならないように頑張ってくれるのではないかと期待している。
8月6日、朝8時15分、原爆犠牲者に黙とうを捧げ、『木の上の軍隊』を観て、非戦の思いを強くしてきた。
被爆者がだんだん退場していくが、なんとしても、戦争にまきこまれてはならない。