2025年02月18日

15回墜落、65人の米兵の命を奪ったオスプレイ 買わされた日本

 「『もう廃棄すればいいのに…』オスプレイ事故機の修理費が驚愕の5.6億と判明…累計65人もの軍人の命が失われた輸送機を日本が使い続ける理由」というタイトルで、集英社オンライン(取材半田滋と署名)が伝えている内容に怒りを覚えながら書いている。

 沖縄県の与那国島で2024年10月、陸上自衛隊のオスプレイ(91705号機=1機103億円)が離陸時に事故を起こした。2月12日、防衛省はその修理費が5億6000万円にのぼることを明らかにした。日本はなぜ、ここまで事故を起こし多大な防衛費を浪費するオスプレイを使い続けるのか。

 防衛省が修理費を明らかにしたのは2月12日、衆院第二議員会館で開かれた市民団体『オスプレイと飛行訓練に反対する東日本連絡会 』と防衛省・外務省との交渉の席だった。

 オスプレイは米国での開発段階から事故が相次ぎ、これまでに米軍機は15回の墜落事故で米兵65人が死亡している。海軍、海兵隊、空軍の3軍で400機以上のオスプレイを運用しているが、人為的なミスを除けば、屋久島沖の事故につながったナセル内の金属片発生、ローターとエンジンをつなぐクラッチの不具合、猛烈な下降気流が跳ね返って起きる失速など、構造上の問題が目白押しだ。
 
 米軍はオスプレイの欠点を克服したとされる垂直離着陸輸送機「V280バロー」を開発し、陸軍や海兵隊で導入を開始する。
 次には共同声明の約束通り、日本がトランプ氏から「V280バローを買え」と迫られ、またまた政治主導による米製兵器の調達が行なわれるのだろうか。


 少しずつではあるが世の中が変わりつつある。無論なかなか変えられないこともたくさんあることは承知している。
 具体的に言えば、女性に対する性暴力や男性に対する性加害を含めたセクシャルハラスメントが許されない時代になりつつある。
 このことは、オールドメディアとされている新聞、TVが伝えないようにしてきたことを英国のBBCや外国の株主たちの力で明らかにされたプロダクションの創設者の性加害やTV局女子アナ上納疑惑問題という人権問題でクローズアップされている。

 変えられないものの筆頭が米国の植民地、西部邁先生の言を借りれば保護領という日本の独立国家問題がある。
 日米戦争に敗れて80年の節目であるが、保守とされている自民党、その補完勢力に野党の立憲が米国に隷従する姿勢を崩していないことが大きい。
 日米安保、不平等の典型である日米地位協定の改定すら全くできていない。だから、欠陥機オスプレイを買わされてしまう。

 オスプレイをすぐ近くで目撃したのは、語り継ぐ戦争、戦没者慰霊のための行脚で訪れた沖縄で、いつもガイドをお願いしている外間さんに案内してもらった普天間基地の外周にあるフェンスのところからで、目の前で駐機していたオスプレイを眺めさせてもらった。
 飛行中、「電磁波を出すからこのヘリが飛んでいる下は体によくない」とは外間さんの話であるが、沖縄県民もオスプレイは事故ばかり起こす欠陥機だということは認識していたのである。

 軍需産業と政府がグルになっている米国は昔から全く進歩がない国だ。
 子どもの頃、夢中で視聴した所謂西部劇で、「白人二枚舌、インディアン嘘つかない」と名台詞を残して白人に騙された原住民の悲劇を大人になってから知った。
 白人は侵略者でありながら、対峙するところの彼らが呼ぶインディアンにも武器を売り渡した。

 ウクライナに武器を援助という形で渡し、ロシアと戦わせ、ロシアが奪ったウクライナの領土をそのままに停戦をさせようと目論むのは西部劇の時代と変わらない。

 欠陥機オスプレイを買うのは嫌だと米国に言えないのは日本に米軍基地があるからで、米国がなぜ、日本に広大な面積の米軍基地を占拠しているかを考えれば、日本が米国に逆らえないようにするためだということが理解できるはずだ。

 変えられないとあきらめないで、日米関係を独立国家同士として対等な関係にする努力をしていかなければならない。