2025年02月16日

毎朝顔を洗い、歯を磨くようにお尻も洗う!

 NHK新プロジェクトx挑戦者たちを旧作の時から興味深く視聴してきた。
 2月15日は、車いすラグビーで金メダルを手にした苦闘の物語で、あきらめないで頑張ることの大切さを教えられた。
 しかし、書いておかなければ気が済まない物語が旧作アンコールで先般放送された「革命トイレ市場を制す」である。
 東洋陶器現在のTOTOの技術者たちの労作、「温水洗浄便座」所謂シャワートイレ誕生の物語である。
 「今や外国人観光客の人気スポットにさえなっている公衆トイレ。「温水洗浄便座」は、古来「ご不浄」と呼ばれ、不潔の代名詞だったトイレのイメージを「快適」で「清潔」な空間へと変えた。しかし、開発は困難を極めた。心地よいお湯の温度は何度か、汚れを完全に落とすには水は何リットル必要なのか、社員たちは自ら実験台となった。そして不潔なイメージを一新するキャッチコピーが登場。トイレに革命を起こした人々の痛快逆転劇。」と㏋に紹介されている。


 ヴィム・ヴェンダース監督、役所広司主演『PERFECT DAYSパーフェクトデイズ』で、トイレ清掃を仕事にしている男性平山さんの生活が描かれたのを観たとき、ついに、トイレの清掃にスポットが当たったと大いに喜んだ。

 40代早々、ある日、尻のあそこが猛烈に痛くなった。生活できないほどの痛みなので、恥ずかしさを振り切り、その手の病院に行くと、痔ろうだから、手術ということになった。
 漢字をみれば、わかる通り、寺の坊主がなりやすいとされている病気ですぐに入院手術する。
 ところが、手術ミスだとされ、3度も手術したにもかかわらず、術後経過がよくなくて、体液なのか下着が汚れてしまうので、女性の使うあれを尻に当ててしのぐこと3年。
 とうとう悪化して、親族が働いていた病院に入院させてもらい手術、炎症性腸疾患クローン病という難病だと診断され、今日に至る。
 最初の入院で、病院に温水洗浄便座があったので、退院してからすぐに買い求めた。当時はかなり高価であったが、カネのことなど考えるどころではなく、今日に至るまでお世話になっている。
 昭和から平成になるくらいの頃のことだから、温水洗浄便座のお世話になったのは早い方ではないか。

 その後、語り継ぐ戦争、戦没者慰霊のための行脚を始めることになる前から、旅行といえば、トイレに温水洗浄便座があるかどうか確認したくらいである。しかし、世の中よくしたものでホテルを筆頭に次第に普及し、今では、あるのが当たり前になっている。
 建築や不動産の管理をしている知り合いによれば、賃貸マンションや賃貸住宅でも、オーナーの意向で温水洗浄便座がホテル並みに設置されているところもあるらしい。

 さて、温水洗浄便座は外国人が日本で使ってその快適さを尻、否知り、買い求めるということを耳にしたことがある。

 朝起きて顔を洗い、食べたら歯を磨くように、用足しをしたら尻も洗ってやることができるようになったのはTOTOの技術者のおかげで、歯磨きを考え出した人と同じように人類への貢献度が高い。
 
 どうしても書きたかったこととして、これほど素晴らしい温水洗浄便座を作り出した日本の技術者、研究者が家電業界や製薬業界で外国に後れをとっているのではないかということだ。

 何としても、温水洗浄便座のような優れモノを開発してもらえるように関係者にはエールをおくりたい。
 当然、資金も使えるようにしなければならない。