2025年01月12日

吉岡秀人医師が築いたシステム 医師偏在絶つヒントに

 2025年になって、読売が各部門の責任者に展望を表明させていて、昨日は能登半島地震からの復興についての地方部長の展望を取り上げたので、能登地域も含めて大きな問題となっている医師偏在について、1月10日の暮らしの紙面で鈴木雄一医療部長が2025の展望についてとても参考になることを教えてくれたので書いておく。

 吉岡秀人医師(59)は、戦乱が続くミャンマーを訪れ、生死の境をさまよう患者と向き合っている。
 政府から渡航中止勧告が出ているが「患者が待っています。私の天命ですから」と活動を止めない。
 30歳の時、「医療の届かないところに医療を届ける」使命感にかられ、単身ミャンマーに渡り、貧しい子どもたちのために医療を提供した。
 04年、国際医療ボランティア団体ジャパンハートを設立。これまでに5000人を超える医療者を東南アジア6か国に派遣した。
 医師の善意に頼るのではなく、システムとして、日本国内の医療機関に在籍したまた、1週間前後という短期間から海外の医療活動に参加できる仕組みを構築したことが「貴重な経験になる」と支持を得た。

 医師の偏在が大きな社会問題となっている日本では、就業地に制限のない医師は,患者が多く収入を得やすい都市部に集まってしまうだけでなく、診療科に目を転じれば、外科医が減る一方で、自由診療で高額収入が期待できる美容外科医が22年までの10年で80%増えた。

 
 個人の使命感なる善意に頼ることなく、必要な医療が届かない事態を回避できるのか。吉岡医師が30年がかりで築いたシステムがヒントになるかもしれない。と鈴木部長が指摘していることは的を得ているのではないか。

 医師といえば、親族に医師がいて、その息子と娘が医師になり、さらに、別の親族の娘が医学部に在籍しているということで結構身近な存在である。
 国公立の医学部でないと頭だけでなく、カネがかかると耳にするが、寄付金だけで0が7つの倍だとか、事実関係は明らかでないが噂を耳にしたことがある。
 そうなると、カネもうけしてかかった費用を取り返そうとするかのように見えるのも無理ないか。と同情したりもしてしまう。

 しかし、その一方で、その昔の野口英世、現在なら、アフガンで凶弾に倒れた中村哲医師、そして吉岡秀人医師など立派な医師も数多くいる。

 炎症性腸疾患クローン病で40代早々から医師のお世話になっている身であるから、医師や医療スタッフにはいつも感謝の気持ちを忘れたことはないが、いつも通院している病院の消化器内科は、医師が欠員で主治医の先生が患者が多すぎて見るからに大変そうでお気の毒でならない。

 首都圏の田舎町に生まれ育ったが、住宅開発が進み、歩いて行ける範囲だけでもクリニックはたくさんある。
 後期高齢者になって、歯、目、耳、内臓では腸という具合にあちこちガタが来ている。
 医師の偏在、診療科目の偏在は困るので、吉岡医師のシステムを参考に問題の解決がなされることを期待したい。
posted by 遥か at 10:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療