経済的な困難を抱えた子育て世帯が食料品などを無料で持ち帰れる取り組み「みんなの冷蔵庫ちくま」が長野県千曲市で始まった。食品ロス削減のため欧州で広がる「コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)」の一環。企画する団体は「困っている人が気軽に来られる場所になれば」としている。と12月25日の読売が夕刊で伝えている。
公共冷蔵庫は国内では、コロナ禍で困窮する世帯への支援として2020年、岡山市内で導入され、各地に広がっている。
「みんなの冷蔵庫ちくま」は22日、千曲市の更埴ライオンズクラブの事務所の一角に開設された。
利用できるのは市内在住で18歳未満の子どもがいる家庭で、児童扶養手当や就学援助を受けるなど支援が必要な人。
12月26日の読売が「子ども食堂 地域の居場所に」「2024年度全国1万866か所 過去最多」だと伝えている。
子ども食堂は東京都大田区で八百屋を営む女性が12年、子どもたちに食事を提供したのが先駆けとされる。
当初は貧困対策として注目されたが、約7割が年齢などの制限を設けずに運営しており、高齢者も含めた多世代の交流拠点としても広がっている。
認定NPO法人「全国子ども食堂支援センター・むすびえ」は子どもが歩いて行ける範囲として、全国に約1万8000か所ある小学校区に1か所以上の開設を目指している。
12月20日のNHKマイあさラジオでフードバンク仙台の川久保尭弘理事が「生活困窮家庭を支えるフードバンクの今」というテーマで、利用者の声を紹介していた。
シングルで子育てしている母親が困窮し、自分は食べられなくても、子どもだけには食べさせたい」とフードバンクに感謝の便りがあったと聞いて、落涙してしまった。
子どもを虐待する話は後を絶たないが、昔の家庭で、貧しさゆえに母親は自分は我慢してでも、子どもには食べさせてくれた話を経験者から耳にしたことがある。
今時、そこまで貧困に苦しめられている人がいるとは、これは世の中のどこか、何かがおかしいのではないか。
格差社会がここまでくると、政治というか、世の中をどうしても変えていかなければならないだろう。
貧困家庭の子どもを救済するために、「コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)」「フードバンク」そして子ども食堂がある。
活動を支えているスタッフには敬意を表し、エールをおくりたい。
「生きているだけで素晴らしい」と常々発信しているのはれいわ新選組の山本太郎代表である。
生きているためには食べなければならない。しかし、子どもたちだけでは生きていかれないのは、敗戦後の戦災孤児たちが証明している。
誰かが支えてやらなければならないが、実践することは本当に大変で、子ども食堂だけで全国で1万か所超だというのだから、スタッフは当然その数を超える。
人は皆事情を抱えて生きている。
子どもの貧困に光を当て、政治がもっと支援していかなければならない。