約200の国・地域の首脳らが地球温暖化対策を話し合う国連の気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)が11月11日〜22日、アゼルバイジャンの首都バクーで開かれた。
世界各地で干ばつや大雨などの気象災害が頻発した。気候変動の現状と会議の見通しを11月8日の読売が「基礎からわかるCOP29」というタイトルで解説していた。
さらに、11月27日から上、中、下3回に亘り、「地球沸騰 COP29」のタイトル、「サボテンしか育たない」「気候変動 命のリスク」「伝染病蔓延」「災害激甚化」、「干上がる水 紛争1・5倍」「枯れる水田 農家苦境」「洪水、干ばつ 増加傾向」、[EV失速「脱炭素」に暗雲」「原発回帰 世界の潮流」「再稼働や新設 相次ぐ」というそれぞれ見出しで気候変動が人々の暮しに及ぼす影響について取材した結果を伝えている。
12月4日、アフガンで人道支援に取り組んだ中村哲医師が殺害されてから5年となることから、12月4日の読売が現地住民の感謝の気持ちを伝えている。
中村医師が井戸を掘り、農業用水路を整備した「死の砂漠」は今、オアシスのように緑地や農場が広がる。
医師でありながら、病気の元は栄養失調が原因となっている例が少なくないと見抜き、食料を自給できるようにすることが健康に直結すると、医師でありながら「死の砂漠」に灌漑用水路を敷設したことは気候変動、地球沸騰化対策にも通じるものがある。
わが家の畑は通称6尺道とか赤道とか呼ばれている狭い道路しかなくて、住宅は建築できない、従って利用価値が低い土地であった。
ところが、運が向いてきたというのか、緑住ミニ区画整理だとかで、地主がそれぞれ土地を提供することで上下水道、道路などが整備され、買い求めた住民がそこに住むようになったのが20数年前のことだ。
畑で野菜など作物を生産するにはどうしたって水がいる。
自宅の井戸から赤いポリ缶やペットボトルで運ぶのは容易なことではない。
水道が敷設されてから、個々の土地にメーターボックスが設置されたので、立ち上げて水道が使えるようになって、水を一番欲しがる里芋の出来が一気によくなった。
地球沸騰では、世界的な干ばつは、水資源が豊富なわが国でさえ、新潟の米作りに水が不足し、農家を悩ませていることが伝えられている。
その一方で、線状降水帯というのか、わが国でも降り出した雨が猛烈で驚かされているが、スペインでの濁流などで人々を恐怖に陥れている。
化石燃料を抑制しなければということで、再生可能な自然エネルギーだけでは不足するからと原発回帰が世界の潮流になりつつあるという嫌なニュースも流れている。
気候変動、地球沸騰を心配しながら、夏も冬もエアコンなど冷暖房機器に頼り、その一方で神宮の森の樹木を伐採するというのだから矛盾ばかりが目立つ。人間のやることは。
米が出回らなくなったのか、一時令和の米騒動が起きたが、新潟での水不足で考えさせられるのはいずれ、戦後の飢餓の時代がやってくるような気がする。
狭い面積であるが、有機無農薬で野菜を作っていることを継続していけば、食料不足の時代がやってきたとき、何とかなりそうだ。耕作放棄地を尻目に食料を自給できない多くの人々は暴動を起こすしかない。
そんな時代が来なければいいがなと願っている。