2024年12月01日

自由のために死す!ナワリヌイさんを称える

 「光陰矢の如し」、2024年も師走になってしまった。 
 いつも年末になると行く年を振り返ってみて、書くことになるが、今朝のマイあさラジオで、アレクセイ・ナワリヌイ『PATRIOT プーチンを追い詰めた男 最後の手記』(講談社)の訳者である斎藤栄一郎:星 薫子の一人斎藤栄一郎さんに著作について訊いていたので書かないではいられなくなった。
 読んでもいないのに取り上げるのは自分の生き方に反することで、心苦しいが、衰えてしまった高齢者の世迷言として理解してもらえればいい。

 Part1 NEAR DEATH 死の淵
―2020年 航空機内での毒殺未遂事件からドイツ療養まで
 Part2  FORMATION 原体験
―軍の町で育った青年が政治に目覚め政治に失望するまで
 Part3 WORK 目覚め
―無神論者が父になり、プーチン体制の罪と嘘を暴くまで
 Part4 獄中記
―2021年 帰国直後の逮捕から2024年 殺害まで
 
 ロシアの反体制派リーダー、人権活動家、政治活動家。2011年の下院選挙における不正疑惑に抗議、大規模なプーチン抗議集会を行い、一躍注目を集める。「反汚職基金」を立ち上げ、SNSを駆使して不正選挙の実態、政権中枢幹部および国営企業の腐敗と富の独占を告発し、国内外で大反響を呼ぶ。国際的評価も高く、欧州議会が人権擁護に貢献した人に贈る「サハロフ賞」、人権と民主主義のためのジュネーブ・サミット「勇気賞」(ともに2021年)、「ドレスデン平和賞」(2024年)など、多くの賞を得ている。と出版社の著者紹介がある。
 

 書いておきたかったのは、アレクセイ・ナワリヌイさんがドイツで治療していたのだから、そのまま亡命していれば殺されることはなかったにもかかわらず、ロシアに帰国して逮捕、投獄され、北極圏の刑務所で事実上殺害されてしまったことに対し、何故だ?とずっと考えていた。

 「自由」の有難みを訴えるために毎日書き続けてきた立場として、21世紀のヒトラー+スターリンこと悪魔殺人鬼のプーチンを怖れさせた男として歴史に名前が刻まれることになったナワリヌイさん。
 プーチンに殺されても、独裁者かつ悪魔殺人鬼に抵抗を呼びかけ、ウクライナへの侵攻、侵略戦争にも反対した人物として、今後も高く評価されることはまちがいない。

 人は何のために生きるのか。
 後期高齢者になるまで生かされた立場として、得た結論は人は死ぬために生きるということだった。
 死ぬためとは、自分が信じたことをやるということでもある。

 アレクセイ・ナワリヌイさんは自らの信念のために殺されることを怖れず、結果的に、プーチンに殺されてしまったが、彼がロシアで果たしたことは永遠に称賛されるだろう。
 ご冥福を祈りたい。