SNSで勧誘した女性を風俗店に紹介したとして、警視庁は19日、東京都新宿区西新宿、職業不詳の容疑者(33)ら男5人を職業安定法違反(有害業務への職業紹介)容疑で逮捕したと発表した。容疑者の男を中心とする違法スカウトグループが、ホストクラブにツケ払いの借金を抱えた女性らを全国の風俗店計約350店にあっせんし、数億円の紹介料などを得たとみている。と11月19日の読売が伝えている。
発表によると、5人は2022年7月〜2024年4月頃、X(旧ツイッター)で知り合った20〜30歳代の女性4人に対し、大分県別府市の風俗店での仕事を紹介した疑い。逮捕は18日。
容疑者は、「アクセス」というスカウトグループのリーダーで、約160人のスカウトが、借金を抱えてXに「出稼ぎ希望」などと投稿している女性らに連絡を取っていた。
「忘八」という言葉がある。 “仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の八つの徳目を失った者という意味だという。
教えてくれたのは、元公儀介錯人拝一刀と一子大五郎の冥府魔道の人生を描いたTVドラマ『子連れ狼』である。
「忘八」という言葉が使われるのは、徳目を失った者ということで、廓で遊ぶ人、廓の楼主、人身売買で貧農など貧しい家庭の娘を買い、廓に売り渡す女衒のことなどを表現するときだ。
所謂人でなし、人非人だと思えばいいのではないか。
火付け盗賊改め方の長官鬼平こと長谷川平蔵の活躍を描いた池波正太郎『鬼平犯科帳』で、中村吉右衛門演ずる鬼平が無宿人たちのために寄せ場という寄宿舎と働く場として加役方人足寄せ場を設けている。
無宿人とは現在でいえば、住所不定、無職ということで、現代の女衒である風俗へのスカウトたちも全員とは言わないまでも当てはまるのではないか。
小学生の頃から、厳父の指示で畑仕事を手伝い、学校を卒業してから、社会人として働き、50代半ばを前に退職はしたものの、畑で有機無農薬で野菜作りをしている。
だからか、無職の人間、働く意思のない人間、己は何も生み出さず、口先でカネ儲けする人間が嫌いだった。
口入れやというのか、手配師というのか、はたまたスカウトという現代の女衒の類は好かない。
そもそも、ホストクラブでつけで飲食させられ、借金まみれにするやり方が汚い。
そんな借金は違法のはず。
その借金のために、風俗に堕とすというやり方が女衒の手口だし、借金がどんどん増える仕組みの廓の楼主みたいなホストクラブの借金にしても公序良俗に反するものだ。
この手の犯罪は後を絶たないはずだから、当局もきちんと目を光らせていてもらいたい。