ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、2024年のノーベル平和賞を被爆者団体の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」(事務局・東京)に授与すると発表した。とメディアが伝えている。
被爆体験の伝承などを通じて核兵器廃絶を世界に訴え続けていることが評価された。と10月11日の読売(梁田真樹子記者)が伝えている。
被団協は、広島や長崎の被爆者が中心となって1956年に結成された。長年にわたり、「唯一の被爆国」の日本から核爆弾による 凄惨せいさん な体験を世界に発信し、「核兵器のない世界」の実現を訴えてきた。
「核兵器禁止条約」の締結に向けた世界の市民団体の連合体「核兵器廃絶国際キャンペーン」( ICAN 、事務局スイス・ジュネーブ)の国際的な署名活動に協力してきた。2017年7月には、核兵器の開発や保有などを法的に禁止する核兵器禁止条約が国連本部で採択され、ICANは17年のノーベル平和賞を受賞した。
1945年8月6日、戦争を早く終わらせるためだとの口実で、人類にとっての禁じ手である核兵器原爆を憎きジャップたちのヒロシマに投下した。
核兵器原爆を保持していた米国大統領は原爆を落としたらどうなるのか試してみたくなったのである。
しかも、1回投下すれば、どの程度の被害が出るかすぐにわかるにもかかわらず、2回目の投下を米国にも少なくないキリスト教信者が集う浦上天主堂の近くに投下した。
米国の思い描いていたとおり、大和魂打の1億玉砕だのと叫んでいたジャップがついに8月15日に無条件降伏を受け入れるや、早速、被爆地の惨状を知るため調査団を派遣した。
本来なら、調査団でなく、医療チームを派遣しなければならなかったはずだが、これが戦争というものである。
幕末から明治にかけて、倒幕運動が起き、自らを官軍と称していた薩長軍が幕府軍に勝利し、勝てば官軍という言葉が使われ、勝者は敗者に対し、随分酷いことをすることが明らかになったのではないか。
負け戦をやると、敗れた側は酷い目に遭うのが通例である。
アジア太平洋戦争、別名第二次世界大戦とも呼ばれる戦争が終わって、78年経とうという2023年2月24日、プーチン大統領のロシアがウクライナに侵攻、侵略し、しばしば、プーチン大統領は核兵器を使うぞと脅しの材料に使っている。
脅しとは決めつけられない怖さがあるのは、隣国が気に入らないからと言って軍隊で攻め込むくらいだから、核兵器を使わないだろうとはとても思えないし、米国のときと同様、持っていると人間は使いたくなるものだからだ。
ために、世界で唯一の被爆国である日本の被爆者たち被団協が自らの悲惨な体験を世界に証言することで、核兵器を使用させないための抑止力にすることができる可能性が生まれてくる。
無論、核兵器を持たないことが一番だが、世界の主要国が核武装しながら、他国に持つなと言っても北朝鮮のような国は言うことを聞くわけがない。
持てば使いたくなるのが人間の業だから、使わないようにすることが当面、やらなければならないことである。
被団協にノーベル平和賞のニュースが流れているときだから、さらに、核兵器使用を抑止するため、ヒロシマ、ナガサキの原爆資料館を1人でも多くの人に見学してもらえるようにしていく必要がある。
「百聞は一見に如かず」である。
原爆をテーマにした月丘夢路主演『ひろしま』を上映する機会を増やすことも重要である。