2024年09月07日

寄居の朝鮮人虐殺追悼式 語り継ぐ大震災の悲劇

 1923年の関東大震災後、埼玉県寄居町で虐殺された朝鮮人の飴売り、具学永(ク・ハギョン)さん=当時(28)=の命日に合わせ、墓のある町内の寺「正樹院」で6日、追悼式が開かれた。約60人が参列し、101年前の悲劇に思いをはせた。と9月7日の東京新聞のWEBが伝えている。

 具さんは23年9月5〜6日、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」といったデマを信じた自警団などに追われ、身を寄せた警察署内で殺害された。

 追悼式を開いたのは、地元住民らでつくる市民団体「むくげの会」。郷土史を調べる過程で事件を知った代表の木島修さん(71)が昨年、事件の記憶を語り継ぎ、近隣住民らが建てた墓を保全しようと、有志とともに設立した。


 関東大震災の混乱期、朝鮮人と勘違いされて、香川の薬売りが虐殺された事件を描いた森達也監督『福田村事件』を観たことで、関東大震災での混乱に乗じて、実際に虐殺事件が起きたことを知った。

 流言蜚語、流言飛語という言葉がある。
 誰かが悪意を持って発したのであろうか。「朝鮮人が攻めてくる」などとありもしないことを言い出し、だから、「やっつけろ!」などと言ったのかもしれない。
 そんなことをする理由がない朝鮮半島出身者にしてみれば、さぞやおそろしかっただろう。
 さらに、朝鮮人に間違えられて、襲撃された香川の薬売りの一行は怖かったにちがいない。

 関東大震災のとき、流言飛語が飛んだことがまた起きないとは限らないことが怖ろしい。
 コロナ禍で自粛警察なる現象がネットなどで見られたことも怖ろしい。

 他者が言っていることを鵜吞みにしない。さもなくば、いつ我が身にふりかからないとも限らない。
 民族差別がなくならないのは、何も日韓だけでなく、米国は戦争に勝ったことからジャップと日本人を差別し、沖縄などで女性に性的暴行を重ねているばかりか、日米地位協定に守られている米兵は相変わらず日本人女性を狙っている。
 沖縄の女性や基地のある街で暮らす女性は米兵による性暴力の被害者になるリスクがあるが、性犯罪事件が起きたことを政府は地元にしらせようともしてこなかった。

 今、コメが入手しにくくなっていることなど、買いだめによる影響もあるのではないか。

 流言飛語に巻き込まれないように日頃から留意することだ。