2024年06月16日

農園が悩める人々の交流の場に

 病気で社会から離れた人や引きこもりに悩む人らを再び世間と繋がれるよう、東京は三多摩の国立市社会福祉協議会が農園で交流してもらう取り組みを行っている。
 当事者同士で悩みを共有したり、作業を通じて自己肯定感を高めてもらったりすることなどが狙いで、立ち直るきっかけをつかんだ人も出ている。と6月12日の読売(井上勇人記者)が伝えている。

 国立市のJR南武線矢川駅から徒歩で10分ほどにある農園「くにたち陽向菜縁」。同社協が管理している畑では約50種の野菜や果物が栽培されている。

 子どもが引きこもるなどして悩みを募らせた家族らからの相談が相次いで寄せられるようになったことなどから同社協はNPO法人と協力し、引きこもりや精神疾患などの生きづらさを抱える人たちの家族会を設立。当事者同士が雑談などを楽しめる交流会も定期的に開催するなど、本格的な支援を始めた。

 21年度に農園を開園したのは、生きづらさを抱える人たち同士だけでなく、地域の人とも交流できる場にするのが狙いだ。

 収穫した野菜の一部は、食材を生活困窮世帯などに無料で配布する「フードパントリ―」に取り組む団体に寄付している。「誰かの役に立っている」と感じてもらうのも、大きな目的の一つだと参加者は話す。


 農福連携ということを耳にする機会が増えたような気がする。
 恒常的な人手不足、後継者難の農業に対し、働く意欲はあっても、なかなか就労に結びつかない福祉の人材を活用し農業の担い手にしていく試みのことである。

 工藤阿須加「農業始めちゃいました」が面白いので視聴している。
 自身東京農業大学を卒業し、農業にチャレンジしているという工藤阿須加が農業に新規参入というかチャレンジしている人々を訪ねるのだが、農業で生活しようとする人たちだから、応援してやりたくて視聴しているのだ。
 自分は有機無農薬での野菜作り、循環型農業をしているが、収益を上げているわけではなく、身内など世話になっている人たちにプレゼントしているほかは、食するためにやっていることだから、あまり偉そうなことは言えない。

 それでも、有機無農薬での野菜作りが自分の心身にどれ程佳い影響を与えてくれていることか、わかっているから、「悩める人々をつなぐ農園」という見出しで紹介されている国立の農園を設置、管理している国立の社協の取り組みを高く評価しエールをおくりたくなった。

 収穫した野菜を「フードパントリー」を通じて、生活困窮者に配布していることも嬉しいことではないか。
 耕作放棄地などいくらでもあるではないか。

 国立市というのはJR中央線の三多摩随一の繫栄が目立つ立川と古い街国分寺からとり、市名を国立としたと耳にしたことがある街だ。

 小さな街ではあるが、社協の取り組みは優れている。

 農園は悩める人の交流にもってこいの場所である。
 農福連携で、福祉の関係者で働く意欲がある人には、もっと、農園があったほうがいい。