語り継ぐ戦争をメインに犯罪被害者支援を訴えているのは、すべからく「自由のために」である。
1989年6月4日、隣国の中国で天安門事件が起きた。独裁政権の中国共産党が戦車を出動させ、民主化と自由を求めて立ちはだかる市民を轢き殺すという光景が世界に流れた。
戦車が女性と子ども、年寄りを轢き殺したのは、1945年8月9日未明、満州に侵攻したソ連軍である。ソ連軍から必死で逃げ惑う満蒙開拓団の人が辿り着いた葛根廟で惨劇は起こった。
この事実を語り継ぐ戦争で知り、発信してきた。爾来、ソ連、ロシアが大嫌いでこの国が滅亡することを願ってきたし、中国共産党、ついでに言うなら、北朝鮮を三代にわたって支配する金一族などが滅亡することも祈ってきた。
「自由のために」を実践する場として、女性の自由と尊厳を奪う性暴力犯罪の被害者を支援する東京・強姦救援センターのサポート会員になったことから会報(センターニュース)が送られてくるようになった。
6月1日発行の98が手許に届いているので、紹介しておく。
「包括的反差別法がなぜ必要なのか?」というテーマでセンターのアドバイザー弁護士の林陽子さんが寄稿している。
そこに、世界人権宣言が採択されてから2024年で76年目を迎える。宣言の中核には「人は皆、生まれながらにして自由であり、尊厳と権利について平等である」その上で、「平等」すなわち「差別を受けない」権利こそがあらゆる人権の基底にあり、その理念こそが国際人権条約として成文化されてきた歴史がある。と書かれていることを取り上げておきたかった。
「自由のために」書き続けてきた自分の主張は世界人権宣言の中核をなしていることとは知らなかったが、とにかく自由が大事だとは常々考えていることだ。
身近で自由を奪われるのが犯罪被害者だから、犯罪被害者支援を訴えてきたが、会報に同封されたチラシに6月29日のpⅯ13時30分から港区芝浦のリープラ学習室で「みんなで防犯 あぶないところってどんなところ?」をテーマに学習会が開催されるとあった。
講師は防犯デザイン研究所代表西拓哉さんである。
自分も参加を呼び掛けられているが、行かれるかどうかわからない。一応関心がある向きに紹介しておく。
犯罪に関して、大学では犯罪学(刑事政策と呼んでいることもある)、被害者学と呼んで学問として研究したり、学ぶ学生がいる。
犯罪被害者支援を訴えて発信してきたくらいだから、街を歩いていて、あぶないところってすぐにわかるし、
近年、ストーカーなどに殺害されてしまった女性の事件を知り、犯罪被害者になりやすい人と、なりにくい人がいるのではないかと自分なりに考えている。
犯罪加害者に目を向ければ、無職の人間は犯罪予備軍みたいな人が少なくないことも理解している。
一番怖い加害者は道連れ殺人犯で、自分の思い通りにならないと女性を殺害して、自分も死ぬという輩ではないか。
防犯のための勉強会が開催されるということはあまり耳にしたことがないが、大事なことで、こうした啓発活動が間違いなく犯罪の被害者を減らしていくことにつながるはずだ。
会報には2023年の電話相談件数やセンターの会計報告もあったが、性暴力被害者になった女性が未だにどこに相談したらいいかわからないということをコメントしているのを知り、せっかくの支援だから、もっとこうした機関の存在ネットワークが広く知られるようにしていく必要があるだろう。