能登半島地震は、伝統工芸の産地・北陸地方に大きな被害をもたらした。
なかでも、石川県は国指定の伝統的工芸品10種を含む多くの工房、職人が制作の場を失い、住む場所にも不自由を強いられている。
あれから4か月。「生産地復活へ 力強く歩む」という見出しで、5月5日の読売が紡ぐの紙面で見開きで取り上げているので、日本大好き人間の一人として、応援するために書いておく。
石川県羽咋市の「能登上布」「唯一続く織元 製作再開」、金沢市などの「九谷焼」「若い職人育てる信念不動」輪島市の「輪島塗」「未来に向け作品展 思い一つ」、七尾市「七尾和ろうそく」「手作りの伝統 炎は消えず」珠洲市「珠洲焼」「特別展 健在ぶりアピール」と石川県が誇る伝統工芸品が写真と見出しで紹介されている。
陶芸では九谷焼、珠洲焼のほかに江戸時代から続く金沢の「大樋焼」が「名陶3代の作 一つに」能登地震で破損「大樋焼 破片をつなぐ」 という見出しで、金沢市の陶芸家、11代大樋長左衛門(年雄)さん(65)が能登半島地震で割れた祖父と父,自信の3代の茶碗をつなぎ合わせて新たな作品を創作した。と5月5日の読売が社会面で伝えていた。
2023年10月に亡くなった先代は文化勲章の受章者だというから、破片をつなぎ合わせた創作には興味が湧く。
「天からの試練に対する回答です」とは大樋さんの奮起の言葉だ。
6月5日から10日まで日本橋高島屋に出品しているとのこと。
石川県は松任市、現在は白山市になったと耳にするが、行ったことがあり、このとき金沢にも立ち寄った。
土産は当然のことのように九谷焼の湯飲みを買い求め、母親が使っていたが、割ってしまった思い出がある。
語り継ぐ戦争ということで、北陸では富山に行くつもりだった。富山はイタイイタイ病の資料館があるはずだから、富山の空襲の犠牲者とイタイイタイ病の資料館に行くつもりが、コロナで行かれなくなった。
若い頃、下北、津軽と青森の半島を旅したことがあり、半島は旅人にとっては旅情があるところだけに能登半島にも行きたいとは思っていた。
復興にも協力したいので、とりあえず、石川県にも行くつもりはある。
語り継ぐ戦争、戦没者慰霊のための行脚だけでなく、自由を奪われし民として、遊女、女郎と呼ばれし女性たちの供養もしてきたので、差し当たって、小松市にある串茶屋遊女の墓に行くつもりである。
石川県や国、被災工房・職人支援として、再建資金・後継者育成などに乗り出したことも紙面では伝えている。
石川県は県指定の伝統的工芸品などの生産者を対象に、再建資金として、最大1000万円を支援するという。
伝統工芸品の再建には、工芸品を買い求め、使って行くことが一番の支援、応援になることはまちがいない。
旅行に行けば、石川県にいくらかなりともカネが落ちる。
支援、応援はどんな形でもいいので、できるだけ大勢の人が少しでも、そういう気持ちになってもらえたら嬉しい。