2024年05月03日

改正DV防止法施行 見えない暴力

 「言葉や態度による「精神的暴力」は、今やDV=ドメスティック・バイオレンスの相談の6割以上を占めている。ただこれまでの法律では、原則「身体的暴力」がないと有効な対策を打てなかった。その改正法が5月、成立。精神的なDVに苦しむ人たちにとって、新たな救いの道が開けた。」と2023年6月1日のNHK(名古屋放送局 ディレクター 村上裕子)が伝えていた。
 その改正法が4月1日から施行されたことを受け、4月24日の読売が「見えない暴力 改正DV防止法」上で取り上げている。

 解説によれば、最も大きな改正点は保護命令制度の拡充で、裁判所が証拠に基づき判断すれば、精神的暴力の加害者にも発令できるようになったこと。命令に違反して被害者につきまとった場合も、これまでの1年以下の懲役または100万円以下の罰金」から「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」へと厳罰化された。


 「罵声・無視」は「殴る・蹴る」と同じだということ。
 身体的暴力ではないからと、被害者が我慢してうつ病を発症して、被害者がようやく気づくのでは遅すぎるが、新たな道が開けたことはまちがいない。

 語り継ぐ戦争をメインに犯罪被害者支援を訴え、毎日書き続けているのは「自由のために」である。

 昨5月2日の読売の「人生案内」で60代で非正規雇用で働く女性が亭主と5年間も家庭内別居をしているが、亭主が離婚に応じない。その間に好きな人ができた。これも不倫となるのか。というような相談があった。
 回答者は自ら同世代だと断るノンフィクション作家最相葉月さん。
 回答は「自由になりなさい。」というものであった。

 「自由になりなさい」との回答に勇気をもらったのは相談者だけではなく、自分もだった。
 結婚するまでは、DV男、DV女だということがわからなかったが、結婚してから本性を現したという例など掃いて捨てるほどある。
 ところが、自立せず、主婦として自らの自立の道を断ってしまえば、簡単に別れられなくなってしまう現実がある。
 生まれてから何とか大人になり、自由に生きられるはずが、死ぬまで、自由を奪われてしまうのでは人身売買で廓で搾取されながら、死ねば投げ込み寺に捨てられてしまう女郎や娼婦と同じではないか。

 仮に主婦だって、DV男から逃げ出し、「全国シェルターネット」のような機関や自治体の窓口に相談、避難することで身を護ることが必要だ。

 自由がない国、北朝鮮は国から逃げ出そうとすると遊廓の主と同じように捕まえて、リンチ、場合によっては処刑されてしまう。
 同じように自由がない国である中国は国外に出ることはできるので、賢い人間は日本の土地と家を買い求め、日本国籍を取って、移住することを考える。

 つまり、それほど自由というものは大事なものなのだ。
 一度しかない人生を何故、DV男DV女と暮らさなければならないのか。

 よく考えて、栄光への脱出とはいいがたいが、苦難が待っていようと、自由になればいいのだ。